OKINAWA UNDERGROUND沖縄アンダーグラウンドの音楽シーンを毎月ご紹介

Vol.005

『アルカシルカ』Cover Photo by DAITAKU

沖縄地下音楽 Vol.005

2024/01/01 発行

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A Happy New Year!

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

2023年9月に突貫でスタートした『沖縄地下音楽』、無事新年を迎えることができました。
レポートやコラムの寄稿、写真提供、撮影や取材にご協力くださった皆様、本当にありがとうございます。また、このWEBマガジンを読んでくださった読者の皆様、ありがとうございます。
編集冥利に尽きるというものです。

しかし・・・あまりにも時間が過ぎていくのが早い!ファストコアのように速いっ!
ナパームデスの瞬曲のごとく速すぎる!

いや、ここまでではないかもしれない。

2023年下旬、ワンチャイコネクション主催の『超来来謝謝』に心を撃ち抜かれて創刊を決意してからここまで、音速で走り抜けてきましたが、『やってみて良かった!』と改めて思うのです。
元来、酒でも飲まなければ初対面の方とお話しすることも難しく、折角ライブやさまざまな場で会話してみたい方々にお会いしているにも関わらず、自分から話しかけるということが少なかったのですが、取材活動を通じて、多くの方と密なお話ができたことが、今や魂の糧となっています

自分の運営しているABD RECORDSでも、お向かいのThe Hologram Cityと協力してライブサーキット『久米騒動』をスタートさせてみたり、念願であったABDレーベル復活第一弾作品のリリースに漕ぎ着けることができてみたり、忙しければ忙しいほど多くのことが形にできるものだなぁとしみじみ思うのです。

そして、今年はまた新たな企画も予定しています!
この新年号で『NEO POGO TOWN』を取材しているのですが、那覇でも自由空間ができたら良いなと思っていて、計画を練っているところです。

2024年、どんな一年になるでしょうね?
皆様のご活躍を祈願して、この一年のスタートを切りたいと思います。

編集長:うっちー

Column

2023年スターレス的ライブ観戦記10選

コラム:スターレス(はるき)
空想する人。
惰眠を貪って〼。
プログレとモフサンドが好きデス。

ライブ観戦は処女のごとく、2023年は脱兎のごとし

余生はキング・クリムゾンだけ聴いてやり過ごしたいなと思っていたぼくでしたが、2022年の夏、音楽で意気投合した新しい友人に誘われて、久米の魔窟ザ・ホログラム・シティーにライブを観に行きました。
その夜、ぼくの琴線にふれる大きな出会いがありました。
ナイーヴさをむきだしに破壊衝動をユニークな言霊を紡いで叫ぶマヱカドコウヂ、摩訶不思議なコードワークで眩惑的なブルーズを聴かせるWAKOさん、少年のままのハートで歌うホセヤ氏とギター少年のままオトナになったユタカ氏が織りなすTHC BOYS 2MEN。
この3組が奏でる音楽に感銘を受けて、ぼくはライブ観戦に出かけるようになりました。
そして、虐げられた民という衝撃的なバンドを目撃し、ぼくのライブ観戦デイズは本格的にはじまりました。
もっと心地よい音楽体験とこゝろを震わす感動を求めて
以下に記す文章は、ぼくが2023年を振り返って、個人的にハートを撃ち抜かれたライブを10演選りすぐったものです。
ライブ観戦初心者のぼくには、ほとんどが初めて観るミュージシャンばかりなのですが、そのなかでもファースト・インパクトが忘れがたい、はじめて観た日のライブを取り上げています。
雑記や備忘録のようなものではありますが、ヒ●ユキ氏のようなツッコミもなく、あたたかいまなざしでお読みいただけましたなら是、幸い至極。

01
1月13日(金) 那覇Output
『GENERATION ROCK2023』HOME

その前月、浦添のグルーヴでイアン アンド ケビンという、ギターで弾き語りをする若い男の子に出会った。
不思議なフォームでギターを弾く彼に一瞬で魅了されてしまったぼくは、彼の抱きかかえるギターと彼を指差しながら「どっちがイアンでどっちがケビンなの?」と尋ねた。
すると彼は「ぼくはアンドです」と粋な返答をしてくれた。
嬉しくなったぼくは、彼の名を訊いて、彼がやっているというバンドのライブを観に行くねと返事をした。
彼はシュンタくんと名乗り、そのバンドはホームと云うらしい。
年が明けて2023年。
その日、わくわくしながら那覇アウトプットを訪れたぼくは、そのステージでとんでもないものを目撃することとなった。

冷静な司令塔でトラックメーカーの諒樹くんのビートに乗せて、神に選ばれし美声でボーカルのセイゲツくんが歌いはじめる。
そこにシュンタくんのギターが唸りをあげる。
ギターの悪魔にとり憑かれたかのように一心不乱に弾きまくる彼に、ぼくは釘づけになった。
悪魔の虜となった。
超絶技巧なうえに破壊的、ぼくは久しぶりにスーパーギタリストを間近に見た。
ラストで「おれたちだけが革命だ!」と叫び、ステージにギターを叩きつけるまで、凄まじいライブだった。
破竹の勢いで邁進続ける彼らの革命前夜の終わりは近い。

編集長コメント:トラックメーカー+ギター+ボーカルの三人が織りなす多彩なサウンドは、まさにセンスの塊。ボーカル・セイゲツの変幻自在なメロディもさることながら、狂人シュンタ(失礼!)のドンぎれギターも中毒者続出です。
Photo by DAITAKU(写真は2023/07/30 超来来謝謝でのステージ)

02
3月5日(日) groove
『午前0時のひまつぶし vol.5』OWLGALL

その日、グルーヴに着くと、地下へとつづく階段にabukutattaさんが腰掛けていた。
独特の声と奇妙な浮遊感のただよう彼女の弾き語りを何度か拝見したことがあり、彼女が観にきたってことはアウルゴールと云うバンドは凄いに違いないと確信を持って会場入りした。

ライブがはじまり、ベースを抱えてステージに現れたabukutattaさんを見て、ぼくは自身の勘違いに苦笑しつつ、期待に心拍数が上がるのを感じた。
しかも彼女が着衣してたTシャツが鈴木研一のドアップだったので、大好きな人間椅子めいた音楽だったらどうしようと、あらぬ妄想でソワソワしていた。
そんなぼくの妄想をよそに、奏でられた音楽は、あまりにも美しい響きで、ぼくの魂は瞬時に天上へと連れ去られてしまった。
ぼくの頬をあたたかいものが伝った。
あとにもさきにも、一曲目から涙腺が崩壊したライブはこの日しか体験していない
このインスト曲が本当に素晴らしくて、真の最初っからクライマックスとはこのことだと、モモタロスに教えてあげたい。
音楽を聴き続けてきたご褒美をもらえたライブでした。

編集長コメント:OWLGALLはいつも『始めからクライマックス!』軽快なギターロックから静から動へと流れるように展開してゆく壮大な楽曲まで、音楽の素晴らしさをたっぷり聴かせてくれるバンドです。
Photo by DAITAKU(写真は2023/07/30 超来来謝謝でのステージ)

03
5月4日(火) ABD RECORDS
『ESCAPE3』メカルジン

ゴールデン・ウィーク真っ只中、ABD RECORDSで行われたこの日のライブは、メカルジンVS虐げられた民と云うツーマンに、東京からAugustと云うユニークなバンドをオープニング・アクトに迎えた、まさにゴジラ・モスラ・キングギドラな大怪獣総攻撃な一夜となった。
弾き語りのメカルジンさんは、何度か拝聴させていただく機会を得ていたのだが、バンドとしてのメカルジンは満を持しての初観戦。
弾き語りの時から、ぼくの好きな70年代ロックの趣が感じられて期待に胸をふくらませていたのだが、バンドを伴ってのグルーヴは圧倒的な迫力で、途端に興奮の坩堝へと飲み込まれてしまった。

メカルジンさんの楽曲は、古きよきロックへの愛情と郷愁に満ちていて、本当にエバーグリーンなんだなあって実感しました。
バンドのメンバーの演奏は、丁寧なのにめちゃめちゃカッコよくて、なによりメカルジンさんの声と歌を、聴いている人に届けたいと云う真摯な想いが音の塊になっているようでした。
しかも、この日のライブは4人体制で、後日メカルジン完全体を体験したぼくは、さらなる感動と驚きを頂戴することとなりました。
ロック・ノスタルジアな理想のバンドがここにいました。

編集長コメント:圧倒的な演奏力と楽曲アレンジ、どんな爆音の中でも必ず耳にとどいてくるギター&ボーカル・ジンさんの歌声は個人的には沖縄の宝です。
Photo by DAITAKU(写真は2023/07/30 超来来謝謝でのステージ)

04
5月20日(土) ABD RECORDS
『ピッピ隊長 ワンマンライブ』ピッピ隊長

ある日、怪文書か犯行声明文のような謎めいたフライヤーを手にしたぼくは、アングラチックなイベントだろうと、またしてもあらぬ妄想を浮かべてABDの扉を開けた。
店内には、見知ったミュージシャンの面々とお洒落な人々が集っていてショーの幕開けを待っていた。

ステージに現れたのは、不思議なオーラを放つ小柄な女性で、彼女の名前はピッピ隊長と云った。
鍵盤の前に座り弾き語りはじめた彼女のまっすぐでやさしい声に、ぼくは感傷をくすぐられた。
怪文書などではなく、絵本のような彼女の世界に一気に引き込まれた。

アコーディオンでの弾き語りや、アグレッシヴなピンクレディーのカバーも挟みながら、ステキなショーはあっという間に幕を閉じた。
センチメンタリストで叶わぬ恋が大好物のぼくは、ショーの開始早々に謎かけMCののち連続で演奏された「セツナビト」「夜の虹」と云う楽曲にこゝろをなでられて、しあわせいっぱいになりました。
まるで恋文書か感傷声明文のような、ときめいた音楽の時間でした。

編集長コメント:ピッピ隊長は写真NGなんで掲載できませんが、時にピアノで、時にアコーディオンで彼女が織りなす音楽の幸せ空間。
『まるで恋文書か感傷声明文のような、ときめいた音楽の時間』という表現がぴったりだなと思います。
画像は怪文書??『ピッピ隊長 ワンマンライブ』フライヤー

05
7月22日(土) THE HOLOGRAM CITY
『WAVE TO ROCK VOL.5』まちのそこ (バンド)

“まちのそこ” さんの弾き語りは、いつ耳にしてもぼくのザラついたこゝろをクリアにしてくれる。
彼女のやさしいまなざしで歌われる心象風景と情景描写は何ものにも代えがたい魅力がある
弾き語りで完成された彼女の世界観が、バンドの音に彩られたらどんな景色を見せてくれるのだろう。

周太郎さんとサッピーさんの鉄壁のグルーヴは、彼女の描く心象風景や情景描写を音圧によってその場に浮かびあがらせ、ぼくは “まちのそこ” の世界を幻視する旅人になったようでした。
彼女の歌を際立たせる演奏は本当にすばらしく、“まちのそこ” さんはいいメンバーに恵まれたなぁと思いました。
まさに伏龍と鳳雛を迎え入れた劉備玄徳のようです。

後日、ABDのウッチーさんが録音した『まちのそこ 1st DEMO』を聴きました。彼女のライブを観るたびに印象に残っていた「忘れてもいいよ」というフレーズがサビで歌われる楽曲があって、「タイトルはなんですか?」と尋ねるたびに「まだないんです」と云われていたのですが、ついに『勿忘草』と云うステキなタイトルがつけられていました。
その名曲の花言葉は「私を忘れないで」らしいです。

編集長コメント:『まちのそこ』はソロでの弾き語りで何度かライブ出演してもらったことがあって、この日のライブは1ファンとしてすごく楽しみにしていたものでした。
一聴するととてもシンプルな楽曲群、実はかなりややこしい仕掛けが随所にあって、それをしっかりサポートするリズムセクションとのバランスが素晴らしかったです。
2023年後半はベースのサッピーがボーカルを務める『THE KiPPiS』にもギターとして参加と、さらに加熱する彼女の音楽活動から目が離せないです!
Photo by Okei-san

06
8月26日(土) SLUM BAR
『DAMONDE! VOL.1』X-MASS

名古屋出身で、現在は沖縄で音楽活動をしているbekesyと云うバンドがいます。
ベース&ボーカルのはやっしーさんとシンセのエミさんのふたりで、ノイジーでインダストリアルなロックを聴かせてくれます。
その彼らが4人編成のX−MASSと云うユニットもやっているのですが、この度ハヤッシーさん企画イベントのために、ボーカルのケヴィンさんと云う外国人とドラマーの方が来沖して、ライブを観戦することが叶いました。

このX−MASSのアルバム『T.V. TIMES』こそ、2022年ぼくがキング・クリムゾンより聴いたアルバムです。
ダークでドゥーミーな音像で、まるでコロナ禍を予言したかのような退廃的な世界を表現した名盤です。
ライブは見事に名盤を再現し、スラムバーを終末へと誘う怪力乱神めいたすばらいいものとなりました。
コロナ禍が明けても、世界はX−MASSが表現したインダストリアル・ゴシックのままです。

編集長コメント:残念ながらライブはまだ観れていないのですが、X−MASSのアルバム『T.V. TIMES』は闇闇インダストリアルな楽曲群にバウハウスのピーターマーフィーを思わせる地を這うようなボーカルが絡み付いて、さながら青い炎という印象!2024年、もしもまた機会があればぜひライブに足を運びたいと思います。
画像はアルバム『T.V. TIMES』

07
9月17日(日) THE HOLOGRAM CITY
『久米騒動2023 VOL.1』Anti Use Head

ぼくが大好きな虐げられた民のベーシスト・ヨーゴさんは、寡黙で優しくて、どこかしらミステリアスでもあります。
AUHは、そのヨーゴさんのバンドだよと耳にして、シイタミ以外のバンドではどんなベースプレイを聴かせてくれるのだろうとワクワクしながら、その登場を心待ちにしていました。
ホログラム・シティーのフロアに、バンドを伴って現れたヨーゴさんはベースを持っておらず、その手に握られていたのはマイクでした。
激しく飛び跳ねながら、ヨーゴさんはマイクでもってことばの銃弾を放ちました
あまりのかっこよさにシビれて前後不覚です。

そのあと、サーキットの場を移しABDのTO THE ENDのライブでは、意気衝天したヨーゴさんが目の前に降ってきて驚愕しました。
ミステリアスと云うより、もはや破天荒なヨーゴさんの背中に湿布を貼ってあげたことも含めて忘れられないライブになりました。
ハードコアと云うものがよくわからないぼくですが、ヨーゴさんの存在そのものがハードコアなんだと思っています。

編集長コメント:ヨーゴのボーカリストとしてのパフォーマンスを初めて観たのは2023年6月の『NO SIDERZ ATTACK』というハードコア大集合イベントの時だったのですが、揺るぎない意思を言葉に変換して歌いきる力、人間離れした身体能力が生み出すステージングに度肝を抜かれました!とにかく怪我には気をつけて、これからも最高なハードコア、叩きつけてほしいです。
Photo by DAITAKU

08
11月3日(金) ABD RECORDS
『久米騒動2023 VOL.3』アマゾン松田バンド

ライブに足を運ぶようになって色々なバンドを観てきました。
冒頭にも述べたように、ライブ観戦初心者のぼくにはほとんどが初観戦であったり、名前は知っているけど未見であるミュージシャンがまだまだたくさんいます。
初体験の衝撃こそ人生の醍醐味だと考えているので、観戦予定のイベント出演者がわかっていても何者か検索したり音源を聴くことは、例外はあれどしないように心がけています。
正体を知らずに凄いものに出会ったときの衝撃と歓び、その感動を味わいたいから。
そして、その日も、自らの情弱を祝し、アマゾン松田バンドに対して処女であったがゆえに随喜の涙を溢れさせることとなりました。
キャッチーでメロディアスなのに、突然フュージョンみたいなフレーズが飛び出したり、正体が明かされたあとも正体不明な音楽です。

ぼくはすごい音楽に出会ったとき、敬意をこめて「プログレだ!」と云う癖があるのですが、アマゾン松田バンドこそ、まさにプログレでした。
カオルさんのドラムソロのあと演奏された「満足できたかい」という楽曲と、続けて演奏されたラストの楽曲が忘れがたく、とくにラストの曲は終わりそうで終わらないを何度もくりかえす展開で、心から終わってほしくないと希求して耳を傾けていました。
感動と興奮の醒めやらぬプログレッシッヴ・エモーショナル・ロックでした。

編集長コメント:タッピングプレイを織り交ぜた独特の演奏スタイルのギターが紡ぐサウンドが激しく静と動を行き来する。その激しい曲展開にしっかりと噛み付いてくるドラム&ベースのインタープレイがたまらないアマゾン松田バンド、2024年の活動、とても楽しみです!
Photo by DAITAKU

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11月11日(土) GIG STUDIO騒音舎
『超電導 DAY1』アルカシルカ

10月の久米騒動の際、HELL型の物販でナルトさんに次のライブ予定などを尋ねたところ、11月の騒音舎でのライブを教えてくれた。
そのとき、今日は応援で来ているという女性が、私もアルカシルカと云うバンドで出るんですと云われ、またHELL型のライブを観たいしコザまで行くなら観ようかなって、軽い気持ちで考えていた。
先入観で、アルカシルカと云うバンドを、ぼくはお気に召さないだろうなと、勝手に決めつけていたのだと思う。
そしてその日、ぼくは自分の先入観を恥じることになる。
その一方で、こう云う素晴らしいバンドや音楽との出会いがあるから、ライブ観戦に足を運ぶのは尊いことだなと思ったのです。

メンバー5人がステージに並んだ瞬間から、予感めいたものはあった。
佇まいと眼差しから、自身らが表現する音楽への強い矜持が感じられたからだ。
マリさんがアコーディオンを手にしているのを見た瞬間から、ぼくはもう期待に身をよじっていた。
実際に鳴らされた音楽は素晴らしく、まさしくぼくのお気に召す音楽でありました。
ボーカルUさんのハスキーな声とマリさんのヒステリックな声の調和が凄まじく、そのことばの思想性も相まって、ぼくの脳天を突き抜け心臓に突き刺さった
その突き刺さった感動が今でも震えつづけて、いつしかぼくはアルカシルカに身もこゝろも奪われている。
スラッシュ・フォークと呼ぶこともあるそうだが、一筋縄にはいかない音楽と世界観と精神性に、ぼくはプログレッシヴ・メルヘン・パンクと名づけたい。

編集長コメント:時にスラッシュ・フォークとも称されるアルカシルカの独特な音世界とそのパフォーマンスは観るものの心を捉えて離さない不思議な魅力があります!演奏の場さえあれば世界中どこでも行っちゃう彼らからは常に目が離せません。
Photo by DAITAKU

10
12月16日(土) AZAT FANFARE
『借景 SHAKKEI』AIEUM

お洒落な人の足元が気になるように、ギタリストの足元も気になるものだ。
とはいえ、オーバードライブとディストーションのちがいもわからないぼくには、それは雰囲気だけなのだろうけど。
俳句の会の小池さんの足元を見たときから、ずっと小池さんのいるAIEUMが気になっていた。
そして、2023年も終わろうとしている年の瀬に、ついにAIEUMを目撃することが叶った。
本当に素晴らしい音楽で、またしてもプログレなる呪文のひとことで片づけてしまいそうであるが、この幽玄なる音の宇宙は、ことばにすることを拒絶するであろう。
ただただ煌めいていた。
永遠に鳴り響いてほしいと思える音楽が奏でられていた。
今日、このバンドを観にきて本当によかったとこゝろから思った。

C-LINEさんのDJとqanagramの2人のマイク・パフォーマンスも冴えわたっていて、イベント全体が夢心地で最高だった。
ラストはqanagramをフィーチャリングした「ucaq」という曲で大団円を迎えた。
ライブが終わって、近くで観戦していたいっちょむさんに「サイコーだったね」と話しかけたら「記憶を消して、もう一度観たい」とおっしゃられた。同感である。
それこそ、求めてやまない極上のライブである。そして、そう思えるライブに立ち会えたぼくはしあわせの極みであります。
ことばもなく爆発する叙情、その崇高なる音楽を生み出してくれたことに最大の感謝を。

編集長コメント:AIEUMのライブは静謐から激情への色合いの変化も見所の一つ。確かな技術に裏打ちされた鉄壁のパフォーマンスは緊張感が最高です!
Photo by DAITAKU(写真は2023/05/28 来来謝謝 VOL.6でのステージ)

かつて寺山修司は「書を捨てよ、町へ出よう」と云った。
ぼくにも、漸くそのことばの真意がわかるときがきた。

2024年も、またたくさんのライブを観に行こう。

ありがたいことに、ぼくにはまだまだ未見未聴のミュージシャンが山ほどいる。
ただそのためには、ライブ観戦に行く前に、ブックオフに本を売りに行かなくてはならないけど。
ライブ観戦初心者のぼくが、僭越ながら2023年のシーンの一角をを振り返らせて戴きました。
自分なりの気づきもありました。
ぼくは、やっぱりバンドサウンドが好きなんですね。
なので、これは空想ではありますが、CLASTBANDがいよいよバンドとして活動することや、バンド隊のマヱカドコウヂを目撃する日が来るといいなって願ってやみません。
新生THE HOLOGRAM CITY BOYSもバンドとして動き出しました。
今月14日には、虐げられた民のファースト・アルバムもリリースされます。
シーンが益々盛り上がっていけますように、ミュージシャンの方々も心身、健康にどうかお気をつけてください。
2024年も数多くのすばらしいライブを観戦できるのを楽しみにしています。

本文:スターレス(はるき)
編集長コメント:うっちー

Special Contribution

特別寄稿『H∞X沖縄滞在記 2023』

2023年11月11日〜12日にかけて、コザ騒音舎と那覇GIG昭和で開催された『超伝導』とコザ・ミュージックタウン音市場で開催された『真昼間安全地帯』への出演のために東京から沖縄を訪れたMEGA X、OCHA∞ME、Hazy Sour Cherry、MOOSの4バンド。
沖縄のワンチャイコネクション、funnynoise、ALKASILKAの主催・サポートで実現した公演にまつわる沖縄滞在記をMEGA X/OCHA∞ME/MOOSの今泉K氏が寄稿してくれました!

MEGA X/OCHA∞ME/MOOSでベースボーカルを担当する今泉K氏

「旅は人だ」ってfunnynoiseの周太郎名人が言っていたが、本当にその通りだった。

沖縄の皆様こんにちは。東京でMEGA X/OCHA∞ME/MOOSというバンドをやっている今泉Kと申します。
今回僕達は沖縄のワンチャイコネクション、funnynoiseから「超伝導」という素晴らしいイベントにお誘い頂き、その合間にALKASILKAから「真昼間安全地帯」というこちらも素晴らしいイベントにお誘い頂きました。
その中で楽しい時間を過ごしていたところ、ウッチーさんといっちょむさんから「沖縄地下音楽に沖縄滞在記を寄稿してもらえないか」という大変ありがたいお話を頂きまして、帰りの機内でこちらを書かせて頂いております。

超伝導
真昼間安全地帯

沖縄の友人達であるバンド「ワンチャイコネクション」「funnynoise」「Milk&Cookie」のメンバーとの出会いは1年前、2022年の10月にMEGA Xを沖縄に呼んでくれた事から始まります。
その時に意気投合して2023年のゴールデンウィークには彼ら3組を今度は僕達の活動場所である東京・下北沢にお呼びしてイベントを企画しました。
このボールの投げ合いが非常に楽しくなって遂には2023年11月、東京から「Hazy Sour Cherry」「OCHA∞ME」「MEGA X」の3組を沖縄に呼んで頂ける事となりました。今回の滞在記はその時のお話です。

11/10(金)

来週水曜までの連休を取るため仕事を巻き巻きで片付け、何かあった時の為にPCを旅行カバンに入れる。こんな物を持って沖縄に向かいたくなかったが、精神衛生上仕方ない。よく眠る為に大量に食べて、荷物をまとめて少し眠る。

11/11(土)

3:30
起床。テンション上がりまくっているのか結局ほぼ眠れず。最寄駅から始発に乗って成田空港へ向かう。

7:00
成田空港着。荷物を預けた後搭乗口に向かおうとしたらかなり混雑していた。余裕の無い気持ちで人の流れに身を任せる。

8:00
飛行機離陸。前日に何故か日航機123便の話をYouTubeで見てしまっていた為、飛行機のタイヤの動く音や少しの揺れで超不安。自分は飛行機で眠れるタイプではない為、携帯で絵を描いたり、窓から外を見たり、これから始まる楽しい日々に想いを馳せたり色々やっていた。

11:30
那覇空港到着。曇天!東京のみんなそれぞれバラバラの飛行機だったため、ここでみんなと合流した。
僕達は4バンド(13人)で行動する予定で、この日は沖縄市・コザでのライブの為ワンチャイコネクションのメンバーがそれぞれの車で迎えに来てくれる。そのためワンチャイコネクションはこの日一滴もお酒を飲む事が出来ない。激しく感謝し、みんなそれぞれ車に乗り込む。自分は1人だけでゴヤ君(ワンチャイコネクション・ボーカル)の車に乗り、会えない時間を埋める勢いで良い話やどうでもいい話を喋り続ける。

曇天の那覇空港に到着

12:30
コザに行く前に少し時間があった為、みんなで国際通りで降ろしてもらいお昼を食べる事に。
つづみっこ(Hazy Sour Cherryボーカル/OCHA∞MEドラム)が友達からオススメされたご飯屋さんがあった為、地図を見ながらみんなで狭い路地をズンズン進む。街の景色が東京と全然違う。階段の手摺りがいちいちカッコよかった。
お目当てのお店を見つけたが、1団体4名までという貼り紙。圧倒的に人数が多すぎるので諦める。
近くに市場があると情報を得て、第一牧志公設市場へ向かう。

良さそうだったが入れなかったお店

13:00
市場の2階にはたくさん食堂があったため、その中の「次郎坊」という食堂に入る。ゴーヤチャンプルー、中身そば、ジーマーミー豆腐、海ぶどう、ポーク玉子、アグー豚ガーリックチャーハン、イカ墨焼きそばなど思い付くままに頼みまくる。これだけ頼んだら当然お酒を飲みたくなる。みんなオリオンビールを注文していたが、自分はさんぴん茶割りを頼む。ここから帰るまでの5日間、ほとんどさんぴん茶割りのお世話になり続けるのだが、1杯目~5杯目はここ「次郎坊」だった。

次郎坊にて注文が待ちきれないチバ君(Hazy Sour Cherryベース)
イカ墨が大好きなキムキム(OCHA∞MEトロンボーン、ボーカル)

14:20
いい気持ちで国際通りに戻るとワンチャイコネクションメンバーが待っていてくれた。飲んでてすみません。
自分はシモヤマ(MEGA Xドラム)とトミーさん(東京から遊びに来てくれた友達)と一緒にゴヤ君の車に乗り込む。
会ってない期間に起きたお互いの周辺の面白いことを話していたら、コザまでの道のりは一瞬だった。

15:20
コザに到着。この日は共演するアルカシルカやHELL型が作った場所「NEO POGOTOWN」内のスタジオ「騒音舎」でライブを行う。funnynoiseが組んでくれた「超伝導」の1日目である。
Hazy Sour Cherryは到着後すぐにリハーサルのため、それ以外のメンバーでホテルにチェックインに向かった。
ホテルは会場から歩いて行ける距離。店員さんは親切だったが全員の名前を等しく間違えていて面白かった。
ホテルからNEO POGOTOWNへ向かう途中に雨が降り出した。上着を傘にしてみんなで早歩きした。

「解放」の文字がしびれるNEO POGOTOWN

16:15
NEO POGOTOWN内「騒音舎」にてOCHA∞MEのリハーサル。
スタジオライブと聞いていたが、ライブハウスと比較しても遜色ない作り。さらにめちゃくちゃ音がいい!本日共演させていただくHELL型のナルト君を筆頭に、仲間達による完全DIYでこの場所を作ったとのこと。すごすぎる。OCHA∞ME,MEGA X共にとても快適にリハーサルを行なった。本番がより楽しみになった。
騒音舎は本来2つの部屋をもつ音楽スタジオだが、今回ライブで使用しない方の部屋はみんなの楽屋にしてくれていた。芝生が敷いてあり居心地も最高。芝生は今回のためではなく普段から敷いてあるらしい。みんなが楽しく過ごすためのアイデアが至る所に散りばめられている素晴らしい場所。
アルカシルカのmariさんもNEO POGOTOWN内に「mzizm」という古着屋さんを開いており、OCHA∞MEメンバーみんなすぐに入り浸り、キムキムはここでたくさんの服をゲットしていた。

NEO POGOTOWN内の古着屋「mzizm」でポーズをキメるNutty Nuts
スタジオライブとは思えないくらい音のいいNEO POGOTOWN内のスタジオ「騒音舎」

17:30
NEO POGOTOWNの向かいに「チャーリー多幸寿」というタコス屋さんがある。
Hazy Sour Cherryのメンバーは前回も訪れており、美味しいとのこと。
行ってみようとNEO POGOTOWNの外に出るとカズさん(ワンチャイコネクション・ギター)といっちょむさんがいた。チャーリー多幸寿美味しいですか?と聞いたところ、行ったことないらしい。「一緒に行こう」とカズさんを捕まえて店内へ。
どれも美味しそうなメニューだったが、ツナとポークとビーフタコスの3種類セットをお持ち帰りでチョイスし、出来上がるのを待った。
待っている間にシモヤマ、マサヤ(MEGA Xギター)、キムキム、つづみっこも入ってきた。みんな考えることは同じだった。
タコスを受け取り楽屋で食べたら信じられないくらい美味しかった。
「美味しすぎて気持ちいい」という謎の表現が生まれた。これは毎日食べられます。

チャーリー多幸寿の外観
美味しすぎて気持ちいいタコスを食べるばんちゃん(OCHA∞MEボーカル)

18:00
騒音舎にて”超伝導 DAY1”オープン。
一組目はSHOCKING桃色から小湾さんのソロ。穏やかな中に強さが見える歌い方で、メロディーがとにかく素晴らしかった。すぐに対バンして欲しい友達の顔が浮かぶ。僕の大好きな京都の「くつした」とか、一緒にライブしてたら最高だろうなあと思いながら見ていた。バンドでの出演は今回叶わなかったが、次回はバンドも見たいと強く思った。

SHOCKING桃色、小湾さんのソロ

二組目はfunnynoise。この日を作ってくれたfunnynoiseのライブは、そんな恩を抜きにしてもブチ上がった。今回彼らを初めて見たというHazy Sour Cherryの新ドラマー、スーパーナガイも度肝を抜かれていた。本当に最高のライブで、もう泣けた。

funnynoise

三組目はMEGA X。前回の沖縄ライブは個人的にあまりうまくいかなかったので、ちゃんとしたところをみんなに見せるぞ!と鼻息荒くスタートした。沖縄に来るとなんだか気持ちが昂ってしまい、無意識に普段言わないような熱めのMCをしてしまう。それを東京の友達に聞かれてるのがなんだか恥ずかしい。ライブは多分うまくいっていたと思う。自分たちの事はよくわからない。楽しそうな友達の顔がいくつも見えたので多分大丈夫だったと思いたい。

MEGA X

四組目はHELL型。初めて見たが相当かっこいい!ポストパンクやニューウェーブ的な、突き刺すような音で、この時人がいっぱいで確認出来なかったがドラムの人は明らかにドラム以外のものを叩いている音がしていた。ものすごい音がしていた。
MCで「怒っているけどみんなにじゃないです」と話していて、自分もそうだと思った。彼のように冷静に、こういうことを言語化できる人に自分もなりたい。

HELL型

五組目はOCHA∞ME。NEO POGOTOWN全体に充満していた楽しさを存分に受けて、
ハッピーバイブス全開でライブできてたんじゃないかと思う。OCHA∞MEで沖縄でライブしてるの感慨深いなーと思いながら演奏してたらあっという間だった。
やっぱり自分たちの事はよくわからない。

OCHA∞ME

六組目はALKASILKA。東京勢全員の心をぶち抜く素晴らしいライブをしていた。騒音舎で見るALKASILKA半端じゃない。MEGA XもALKASILKAも参加しているコンピから「地雷と野菜Ⅱ」を演奏していた。これが良すぎて鳥肌&涙。後々聞いた話では、「MEGA Xと対バンするから」と、この日までにライブできるように仕上げてくれて、今回ライブで初披露だったらしい。そんなの嬉しすぎる。自分たちもコンピの曲できてよかった。ALKASILKAのライブ後、翌日昼に彼らの企画に出演するMOOSチームで急遽NEO POGOTOWNの外でミーティング。ALKASILKAすごすぎる。どうする?やるしかない。

ALKASILKA

七組目、トリはHazy Sour Cherry。「いっけーーーーー!!」って気持ちで見ていた。満員の会場で熱気も最高潮。ジュンくん(Hazy Sour Cherryギター)は弦を2本切ってる。待ち望んでいたかのような、ヘイジーを見るみんなの顔。夢を見ているような瞬間だった。アンコールも含め、一瞬だった。

Hazy Sour Cherry
弦が2本切れても止まらないジュンくん

24:00
楽しい時間はいつもすぐに終わる。ヘイジーのアンコールが終わり、ALKASILKAのTシャツを買い、東京勢の物販を片付け、ふと時計を見たら24時を回っていたのは本当にびっくりした。コザには電車が通っていないため、終電という概念がない。深夜でも通りには人がたくさん。一本奥の路地は真っ暗。遊びに来ていたジョシュアと仲良くなる。僕の東京での友達を全く別のルートでコザのイベントに誘ってくれようとしているらしい。バンド名が出ただけでハグしちゃうような友達のバンド。決まったら僕も遊びに来たい。
隣にはあおいくん(ケンゴリアンズ・ギター)が。去年のMEGA X沖縄ツアーで共演し、その翌日のバーベキューも家族で遊びに来てくれていた。それ以来の再会に嬉しくて高まる。明日のライブも見に来てくれるとのこと。ケンゴリアンズのTシャツ買いたいと言ったら、明日持ってきてくれることに。
ALKASILKAチームに「別の通りで弾き語りしながら遊ぼう」とお誘いを受ける。彼らのタフさに衝撃を受けつつ、ひとまず荷物をホテルに置いて再度合流することに。

スパミー君と周太郎名人(funnynoiseドラム)
楽屋として使わせて頂いた騒音舎の芝生スタジオ

24:40
ホテルに荷物を置いた足でNEO POGOTOWNに向かっていると前から沖縄チームが歩いてきた。翌日お昼に開催するALKASILKA企画「真昼間安全地帯」のフライヤーを背中に貼ってみんなで練り歩いている。本当に素敵なチームだ。
強めに雨が降る中、いくつもの通りをぐるぐる回る。「ゲート通り」という通りに入った瞬間急に景色が海外になった。映画でしか見たことのないようなバーやクラブが点在しており、どこもアメリカ軍の方と思われる人たちで賑わっていた。
軍服を着て歩いている数人のグループが、お店で遊んでる私服の人たちに中指立てられたりして敵意を向けられていた。Uさん(ALKASILKAボーカル)にどうしてか聞いてみたところ、軍服を着ている人たちはMP(Military Policeの略。米軍サイドの治安を管理する人達らしい)で、遊び場に来られて面倒だと思っている人が中指立てたりしているとのこと。
MPなんて言葉は教科書で見たことしかなかった。
コザの街をぐるぐる回って彼らの第二のアジト、POGOTOWNへ。NEO POGOTOWNとは別の場所にある別の建物。床を貼っている途中だったりめちゃくちゃDIYで、まさにみんなで作っている秘密基地のような場所だった。
みんなでたくさんの事を話したが、僕のバイアスがかかって捉え方が変わってしまうおそれがあるためここでの話は書かない。コザや沖縄に関する話。POGOTOWNに行くタイミングがある人はみんなで話してみてほしい。

POGOTOWNではみんなで輪になって遊んだ

27:30
MOOSは昼にライブがあるためそろそろ帰ることに。ALKASILKAメンバーとジョシュア、イエP(去年のツアーで仲良くなった友達。沖縄のみんなと仲良し)はまだまだ遊び続けそうな雰囲気だった。ALKASILKAはこのあと8時からリハらしい。エネルギーの量がおかしい。あおいくんにホテルまでの道案内をしてもらい、ホテル到着。途中のセブンで買った沖縄そばのカップ麺食べて寝る。

ホテルの駐車場まで道案内してくれたあおいくんと

11/12(日)

9:00
起床。この日も曇天だが雨はギリギリ降っていない。
ホテルの屋上に上がるとコザの街並みが見えた。どの建物も個性的で、東京の街並みとは全く違う。昨夜見た景色、話した内容を思い出し、街の力を感じた。

曇天だがかっこいいコザの街並みとつづみっこ

10:00
ホテルをチェックアウトし、ALKASILKAが企画する昼ライブ「真昼間安全地帯」に東京チーム全員で向かう。
昨日のNEO POGOTOWNとは別の方向に少し歩いたところにMOOSで出演する会場、コザ・ミュージックタウンがあった。商業施設のような大きい建物の1階吹き抜け部分にしっかりとしたステージが設営されている。
ついさっき、夜中の3時に別れたはずのPOGOTOWN残留組は既に全員待機していた。
ALKASILKAのみんなはバザーの準備をしたり、音響チェックをしたり忙しそうにしている。イエPはPOGOTOWNに泊まったらしい。ジョシュアはこの日音響を任されていた。2時間くらいしか寝てなく、まだ酔っているとのこと。この街の力は住む人達にも作用しているのだろうか。
那覇からも一時間かけてワンチャイメンバーが来てくれていた。この日MOOSが終わったら東京勢を那覇の会場まで運んでくれる。本当に感謝でしかないのだが、MOOSチームはALKASILKAを少し見てから移動させてもらえないか聞いたところ快く承諾してくれた。
リハに向けて準備をしていたところ、ユウさん(OCHA∞ME/MOOSギター)から「昨日道を歩いているときにALKASILKAのみんながMOOSの”End of the war. but racism continues”を歌ってくれていたから、今日ライブでやりたい」と申し出があった。
この曲はもうしばらくライブでやっていなかったし、ウクライナやガザへの侵略戦争が明確に行われている最中のため、僕はもうこの曲をやることはないだろうと思っていた。
話し合って、ライブでこの曲をやる事になった。もうやる事はないだろうと思っていたので全く練習をしていないため、慌てて練習をしようとしたがミュージックタウンはサウンドチェック中。どこに行っても爆音である。雨が降り出す中、少し離れた場所にユウさんとROJOさん(MOOSボーカル)と走っていき、コソコソとチェックをした。その様子をウッチーさんが遠くから写真を撮ってくれていた。面白い写真になったと思う。
試行錯誤している頃、東京からコータロー君(MOOSドラム)が到着。初めて「めんそーれ」を言う側に回った。

YU SUGANAMI&今泉Kのコソコソチェック(笑)
MOOSサウンドチェック

11:00
MOOSサウンドチェック。野外のステージでMOOSが演奏するのは初めてだったがすごく気持ちいい。そして街中とは思えないレベルの爆音。いくらミュージックタウンとはいえ苦情が来ないのか心配になったが、コザのみんなは楽しそうにしている。大丈夫という解釈で良さそうだ。

眠いのか虚無な顔をしている私
独特なポーズのつづみっこ

11:30
サウンドチェックも無事終わり、みんなでなにか食べれる場所を探す。イエPが「天ぷら食べてみて」と言っていたため、すぐ近くの「上間てんぷら店」へ東京チームみんなで向かう。12人くらいいたのでお店入れるか心配だったが、お弁当屋さんだった。外で食べられるためみんな大歓喜で買い込む。お弁当安くてボリュームがすごい。さらに沖縄そばの小さいやつが100円台。調子に乗っていっぱい買う。カツ丼、沖縄そば、ハムチーズ的な天ぷらを食べたが全部で600円ちょっと。全部美味しくて即完食。沖縄ってお弁当屋さんも安くてボリュームあって美味しくて最高すぎる。

上間てんぷら店の外観
最高すぎて選べなくなっている私

12:30
真昼間安全地帯オープン。
一組目はArcher Archer。昨日NEO POGOTOWNでフード作ったりお酒作ったりしていたヤカモさんがボーカルだった。そしてみんなの佇まいから楽曲からとにかくめちゃカッコいい!気高い!フレーズとかキメとか全てに思いが乗って見えた。歌いながらずっとコートのポケットに片手入れっぱなしなのも痺れた。

Archer Archer

二組目はOff Season。東京で対バンのニアミスがあったりで楽しみにしていた。久しぶりのライブという事を全く感じさせない堂々たるステージ。みんなのヒーロー感があって素晴らしかった!このヒーロー感なんだろうと考えたら、脳内に僕のヒーローであるSUPERCHUNKがチラついた。またMEGA XやOCHA∞MEなど他のバンドでも対バンしたいと思った。

Off Season

三組目はMOOS。真っ直ぐ前は空まで開けたステージ。突き抜けるような気持ちで演奏し、歌った。

MOOS

四組目はALKASILKA。Hazyチームはリハのため那覇のGIG昭和に移動。僕たちはどうしても見たくて無理を言って居残る。時間が多少巻いてくれていたこともあり全部見れた。
ALKASILKAのライブは様々な思いが込み上げて、沸騰しそうになる。

ALKASILKA

ALKASILKA終了後、ダッシュでショーゴさん(ワンチャイコネクション・ベース)の車に乗り込む。
他のバンドも全部見たかったが、リハのため断念。MOOSの他メンバー(コータロー君、ROJOさん)は残って全部見るそう。そして明日帰るROJOさんとはここでお別れ。
那覇に向かうために高速道路に乗る寸前、ショーゴさんが僕たちに忘れ物はないか確認してくれた。
シモヤマが忘れ物。何を忘れたか聞いたら「全部」。
コザ・ミュージックタウンに戻り、荷物を持って再出発。GIG昭和へ。

名残惜しいコザ・ミュージックタウン

16:25
GIG昭和着。ドリンクカウンターの雰囲気最高。しぶい!慌ててセッティングし、MEGA XとOCHA∞MEのリハーサルを行う。もう2デイズライブの最終日。早過ぎて感情が追いついていない。とにかく目先の楽しい事に飛びつきたい。先にリハーサルを終えていたHazy Sour Cherryチームはこの日のみんなの宿「ゲストハウス海風」へチェックインを済ませに行ってくれた。1泊千円台。激安。

GIG昭和
ゲストハウス海風(うみかじと読むらしい)

17:30
リハーサルも終わり、「ライブ前に何か食べたい」という事で東京チームみんなでGIG昭和付近を散策。「ルビー」という洋食屋さんに入る。
ワンチャイコネクションのライブが18時からの為あまり時間がない。「食べ終わった順に出てワンチャイ観に行こう」とユウさん。
僕はカツカレー大盛りを注文。沖縄に来て沖縄っぽくないメニューを食べたのは多分ここだけだが、カツカレーがあったんだから仕方ない。僕はどこにいてもカツカレーがあったら食べる人間なのである。
ユウさんもチーズカレーを頼んでいた。
キムキムは「ちゃんぽん」を注文。みんなで「ちゃんぽんって何かな?」という話になり、「あのリンガーハットでおなじみの海鮮と野菜の入ったラーメンみたいなやつでしょ」って答える。
届いたのはご飯の上に卵で閉じた野菜が入った丼。汁気無し。僕の想像しているちゃんぽんとはまるっきり逆の物が出てきて衝撃。一口もらったら普通に美味しい!
僕のカツカレー大盛りも美味しい!速攻で食べ終わる。ユウさんのチーズカレーはまだ来ておらず、ソワソワしながら手に持った食券をいじっている。「それ、出さないとダメなやつじゃないですか?」爆笑。僕は先にGIG昭和へ向かった。

早くルビーに入りたい私とユウさん
ちゃんぽんとキムキム、つづみっこ

18:00
GIG昭和にて”超伝導 DAY2”オープン。
一組目はワンチャイコネクション。強い!強いライブをしている!彼らと居られるこの数日間を本当に待ち望んでいた。最前列で全く客観視出来ない状態でライブを観た。さみしくなっちゃうかと思っていたが、最高にテンション上がった。頭ちぎれそうな爆音の中、ゴヤくんが面白い動きをしていた。(そのシーンを後日Tシャツ用にデザインしたのでワンチャイコネクションから買ってください!)

ワンチャイコネクション
ワンチャイを見守るみんな
かっこいい手の動きをしてるゴヤくん
この手の動きは後日Tシャツになりました!ワンチャイコネクションのライブ会場で手に入ります

二組目はAKKANBABYS。音出す前からすごいインパクト。ギターのワポ君おっかねえな~と思ってたらすごい繊細でキレイなリフ!最高なのでは?ベースの人もカッコいい!みんな表情がスゲエ!これまた一緒にやって欲しい人達いっぱい顔が浮かんだ。T.V.NOT JANUARYとか。終盤、みんなを一瞬で惹きつける魔法のような力を持った曲を演奏していた。

AKKANBABYS

三組目はHazy Sour Cherry。東京チームで唯一僕がフロアで観ることの出来るバンド。「たかが世界の終わり」という名曲は、つづみっこのその時の心の状態によって様々な色がつけられていく。こういう曲が名曲なんだろう。もうヘイジーこれで沖縄最後のライブだと思うと急にさびしくなる。また何度でも来よう。

Hazy Sour Cherry

四組目はOwlgall。ワンチャイ・ゴヤくんの神様らしい。納得!大好きなUSインディーの風を感じる。こんなにすごいバンドがたくさんいる事が、一緒に来た友達にリアルタイムで伝わっていく事が嬉しい。あまりに良過ぎてマサヤは泣いていた。

Owlgall

五組目はOCHA∞ME。みんなではしゃげて嬉しくて楽しい。そんな気持ちを見てくれている人とも共有できてたら最高です。フロアを見ながら演奏したけどみんないい顔してて幸せだった。

OCHA∞ME

六組目はMilk&Cookie。僕はアルバムの曲全部シンガロング出来るくらい覚えてきた。最前でめちゃくちゃシンガロングしてたら東京と沖縄どっちの友達も笑ってた。ベースのかずきさんにお酒飲ませる担当の人がいて謎すぎて笑ってたら、最後の方でお酒飲ませ担当がスーパーナガイにバトンタッチ。
泥酔状態のナガイ君が演奏中のかずきさんにお酒飲ませてた。カオス!終演後、ナガイ君はつづみっこにめちゃくちゃ怒られてマイナースレットみたいなポーズで落ち込んでました。

Milk&Cookie
熱狂のライブ!

七組目はMEGA X。めちゃくちゃ楽しい二日間もこれで終わり。GIG昭和のチューハイ系の割物は全部泡盛が使われているっぽくてフロアは大分ハッピーな雰囲気。こんないい日に誰もケガして欲しくないので中断もありつつ様子を見ながら楽しく終了。袖からゴヤ君たちが見てくれてて気持ちが熱くなった。ワンチャイコネクションが去年僕たちを沖縄に呼んでくれたことで生まれた東京と沖縄の地下のトンネルは、今年の東京と沖縄の往来で少しだけ大きいものになったと思う。これからも変な広げ方はせず大事にしていきたい。本編終了時に時計を見たら23:06。アンコールの声はとても嬉しかったが、音出しが23時までのため難しかった。また来年!

落ち込むスーパーナガイ

各バンドの合間にはSSBの所作さんが絶妙なDJをやってくれていた。オープン一曲目にマグネットコーティングから始まるイベントがこの時代に果たしてあるだろうか?僕とナガイ君(同い年)の心のギアはここから一気にトップまで上がっていた。あとハイスタの謎アレンジのアコースティックステイゴールドもかけてた。「所作さん、噂に違わぬ曲者だ」と震えた。

23:50
今回東京勢で用意したスプリットCDとZINEのセットやTシャツは、キムキムやNutty Nutsを筆頭にみんなが頑張って売ってくれたのと沖縄のみんなの熱い心意気によりここで全て完売!本当にありがとうございました。
酒が進みすぎて既にそれぞれ明暗別れまくっていたが、行ける人で打ち上げに向かう。

24:30
みんなで打ち上げ会場に到着。沖縄チームのみんながよく話題に上げていたSSBとShimoda BARにやっと来れた。この日は対面に並ぶ2店舗で打ち上げとのことだったが、その更に隣でALKASILKAのサポートドラマー、ラーメン丸さんのお店も今後オープン予定らしく、既に内装も綺麗になっている新店舗、惑星(パカパカ)も含めた3店舗で打ち上げが始まった。
SSBではゴヤ君がバイトで入り、お酒を作ってくれる。店内では沖縄のバンドの映像をたくさん流してくれている。Milk&Cookieのデモ音源を聴かせてもらったりした。みんなで好きな友達のバンドの話をしている時ってすごい楽しい。
Shimoda BARではカラオケ大会。流石に二日間で5ステージ終えた打ち上げでカラオケは歌わないだろうと思っていたが、夜が深まるにつれモーニング娘。や、ちあきなおみ、尾崎豊など激熱唱したり、Nutty Nutsのカラオケに対する合いの手で「ナッティーナッツ!」を連呼したり(意味不明)これで完全に喉を潰した。
惑星(パカパカ)ではつづみっことヤカモさんがジュディマリトークで意気投合。二人のカラオケ大会が開催される中、ユウさん(MOOS,OCHA∞ME)とUさん(ALKASILKA)が話していた。3店舗を行ったり来たりしていたらあっという間にとんでもない時間になっていた。マサヤと下田さんは、またLUNA SEAを歌ったりしていた。去年もやってた。

SSB
Shimoda BARにて、ジュンくんとシモヤマ
ライブ後に働くゴヤくん。ありがとう

30:20
打ち上げ会場からタクシーで宿まで移動。道中の事は何も覚えていない。泥のように眠る。

11/13(月)

10:40
起床。晴れている!この日は沖縄チームが美らSUNビーチでのBBQに招待してくれていたので、晴れてくれて本当に良かった。
男性部屋と女性部屋の二部屋に分かれていたが、男性部屋はまだみんな寝ている。シモヤマはどこかに消えている。
Nutty Nutsから何時に集まるか聞かれる。「まだみんな寝てる」と答えるとユウさんが起きて、みんなにも起きるよう促す。この世の終わりみたいな顔したみんながノソノソと起きる。シモヤマはタバコを吸いに行っていたらしく、準備万端な状態で部屋に戻ってきた。

12:30
各自準備を終わらせ集合。今日帰る人たちはこのまま宿に戻らず空港に向かうため大荷物。自分はこの日も連泊なので半袖半ズボン。この判断は後々後悔する。会場の美らSUNビーチまではタクシー3台に別れて移動することに。

13:20
ビーチに到着。既に沖縄のみんなが食べ物や飲み物を準備してくれていた。本当に何から何までありがたすぎる。都度誰かが合流し、何度も乾杯をする。今回のツアー唯一の晴れ。最高の日になった。The Hologram Cityのホセヤさんと銀ちゃんも来てくれた。「ホログラムシティ」という曲を作ったことを直接伝えられてよかった。波打ち際に行ったりお酒を飲み続けたり、みんな思い思いの時間を過ごす。去年もここでBBQに呼んでもらったが、シモヤマはその時普段見せないような満面の笑みで焼きそばを焼いており、その写真を沖縄のみんなが覚えていたため、今回もせがまれて焼きそばを焼いていた。またしてもいい笑顔だった。
ばんちゃんがビーチに映えまくっていたのでみんなで写真を撮りまくる。僕のは全部逆光でシルエットしか写ってなかった。

最終日にようやく快晴。最高!
本人の予想外に人気のシモヤマ焼きそば
めっちゃ夏してるばんちゃん
私の撮影した逆光夏ばんちゃん

18:00
夕焼けの海をバックにみんなで記念写真を撮影。忘れられない景色。後々何度も見返す一枚となる。ここでHazy Sour Cherryチーム、ばんちゃん、Nutty Nutsは帰宅。名残惜しくみんなで手を振り、沖縄のみんなと再会を約束した。

人生で一番いい写真かもしれない

19:00
陽が落ちて寒くなってきた。僕は宿から半袖半ズボンで来たが、常夏をイメージしすぎて上着など持ってきていなかった。沖縄のみんなは上着を着ているなか半袖半ズボンでガタガタ震えていると、あゆむ君(ワンチャイコネクション・ドラム)がパーカーを貸してくれた。優しすぎ!
暗くなってきたので、残ったメンバーで居酒屋に移動することに。それぞれの交通手段で居酒屋に向かう。僕とゆうさん、キムキム、なっちゃん(MEGA X/OCHA∞ME ギターボーカル)は一旦宿に帰ってそこから歩いて居酒屋に向かうことに。ビーチ付近でタクシーに乗る。

19:40
タクシーが宿付近に差し掛かった時、荷物を全てビーチに置いてきたことに気付く。
他のみんなは宿で降り、自分はまたビーチへタクシーで向かってもらう。ビーチから直で居酒屋に向かうためなっちゃんに宿から自分の上着とズボンを持ってきてもらうようお願いする。宿からビーチまで2500円。謎にタクシー往復することによりスーパーお金の無駄遣い。果たして荷物は残っているのか。

20:00
誰もいない真っ暗な美らSUNビーチへ到着。不安な気持ちでBBQをやっていた場所に向かうと、自分の荷物がちゃんと置いてありホッと一安心。さらに僕のものではない上着が一枚置いてある。多分BBQをやっていたみんなのうちの誰かだろうと思い持ち帰ることに。待っていてくれたタクシーに再度乗り込み、居酒屋へ向かう。

20:20
居酒屋付近の通りでタクシーを降りると、ちょうど宿から歩いてくる三人と鉢合わせた。一緒にみんなの待ってる居酒屋「うちな~家」に入る。ここは去年も来たところでワンチャイコネクションやイエPと初めて会った場所。料理の美味しさもよく覚えていた。
ここでもお酒を酌み交わし、楽しいひとときを過ごす。那覇のバンドとコザのバンドが共演する機会もそんなに多くないため、今回コザのみんなと一緒にやれた事も嬉しかったとカズさんが話してくれた。
美さんビーチで拾った上着は、東京から遊びに来ていた友人タカさんがNEO POGOTOWN内の古着屋「mzizm」で購入したものだった。

ちょうどタクシー降りたところを激写される私
うちな~家の激うまラフテー

23:30
ゴヤくん、カズさんが帰宅。またすぐに再会の約束をした。ワンチャイコネクションは2月に東京で会えるのですごく楽しみにしている。残ったメンバーで今日もShimoda BARと惑星(パカパカ)に向かう。ここから宿周辺までの記憶が完全に飛んでいる。最後はUさん、ユウさん、ヤカモさん、コータロー君(Archer Archerギター)、キムキム、なっちゃんが残り、翌朝解散した。

今回の旅で唯一毎日Shimoda BARに行っていたマサヤと下田さん

11/14
この日は完全に観光。恩納村のホテルに泊まって、部屋でコンビニの沖縄弁当大量に食べながら泡盛のさんぴん茶割りを飲み続け早々にダウンした。

11/15
もうとっくにみんなは東京に帰っているが、この日が僕の旅の最終日。恩納村から那覇に戻り、ダイチャリに乗ってひめゆりの塔に行った。googleマップで両側をサトウキビ畑に挟まれた砂利道だったりものすごい急勾配の道を案内されたりしてビビった。帰りも同じ道で帰るのかと絶望していたら全く違うデカい道路沿いを案内してくれた。謎すぎる。
帰る前に空港にカズさんが見送りに来てくれたので、空港食堂で最後に飲む。ちょっとのつもりが飲みすぎて、間に合うか間に合わないかギリギリの時間に。手荷物検査場まで走りながら「間に合わなくてもいいけどな~」とか思ったりした。間に合った瞬間本当に帰るんだと思って寂しくなった。
機内では半袖だったが、東京到着間際に外の気温が10度とアナウンスがあり、慌てて上着を取り出した。

これから飛行機なのに相当飲んでいる

3日間、朝から明け方まで一緒に遊んでくれたみんなに最大級の感謝!
共演した全てのバンドとまた一緒にやりたいし、出会った全ての人たちとまた一緒に遊びたい!そう思える素晴らしい旅でした。また来年遊びに来れたらと思います。長々とすみません。読んでくれてありがとうございました。

2023.12.6
今泉K(MEGA X/OCHA∞ME/MOOSのベース)

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Disc Review

ディスクレビュー『虐げられた民 1stアルバム』

ディスクレビュー:いっちょむ
絵や文を書いて生きてるひと。
沖縄県出身。
好きなものはライブとひじきの煮物。

「ロードムービー」

年中常夏のこの島も、いつしか季節は変わる。
暖かな陽気と湿った空気。
だが、ふいにひやりとした風が頬を撫でる秋空の下、車は目的地を目指して走っていた。

エンジンと回転する車輪の振動が、物理的に体を揺らす車内の後部座席に私は居た。
前方の運転席と助手席では会話が飛び交っていて、私も時折参加する。
盛り上がる会話。そんな中で車内のカーステレオからは音楽が流れている。
その音色は虐げられた民の1stアルバムで、車内の人々の呼吸の隙間を縫って、私の耳に届いている。
以前からあるデモ音源に収録されている楽曲の新録もあれば、今までライブでしか聴けなかった音源も収録されているそのCDは、私がずっと心待ちにしていたものである。

だから正直に言ってしまえば、私は会話をしているようで、その実うわの空でその音色に耳を奪われていた。

いや、正確にいえば耳以外の五感の全てもその楽曲たちに向いていた。
その音源が流れている間、私は脳裏で沢山の色を見た。
ある曲は白黒のフィルムのようなレトロな色。またある曲は油絵で塗り潰したような極彩色。
ポップな色もパステルカラーも、水彩画のような淡い色合いも脳裏に浮かんだ。
その色たちが車窓から見える景色を塗り潰していくのを見た。
このぬるい空気を、見慣れた街並みを、彼らの音が色づけていく様を見た。
窓からビュッと吹き込んだ風も透明では無くなった。
この世界は透明なんかではなく、無限に色が存在したことを改めて感じた。

解っている。
本当は色なんか無い。
車窓から覗く58号線の景色は、空気は、風は、街並みに色なんか無い。何も変わっちゃいない。いつもどおり燻んだ世界があるだけだ。

だが、私の心臓は確かに塗り潰された。
塗り潰されたからこそ、鮮やかな色を感じた。

色は光の反射によって見えるわけだが、この楽曲にはそれぞれ輝きがある。
単純な明るさではない。
私の、聴くもの全ての心を灯すだけの光があるのだ。

このCDの楽曲が全て流れ終わったとき、ちょうど目的地に着いて、私は車からそそくさ降りた。
コンクリートの歩道に降り立つ。
行き交う車に目をやる。
見慣れた58号線だが、光を浴びた、色付いた心の瞳からはいつもと違って映る。
歩き出す足裏に力が篭るのが解る。

世界は音色ひとつで変わった。
ひとまず私から。

虐げられた民 1stアルバム『虐げられた民』

【作品情報】
アーチスト名:虐げられた民
作品タイトル:虐げられた民
発売日:2024.1.14
フォーマット: CD
販売価格:¥2,200(税込)
収録曲数:11曲
品番:ABD-006
発売元:ABD RECORD’S
付属物:12P歌詞カード、ダウンロードコード付属

【収録曲】
1.居場所
2.寿司屋の気が触れないように
3.天邪鬼社会
4.サイレントモノクローム
5.Ragga
6.KHANUN(instrumental)
7.血だらけ
8.草原
9.冷めてく
10.コンビニ
11.ENDING ALL

【取扱店舗】
・沖縄県内
RC宇座商店、喫茶カラーズ、高良楽器ほか

・東京都内のディスクユニオン・インディーズ取扱店
お茶の水駅前店、平成JPOPストア(新宿)、下北沢店、吉祥寺店、池袋店

【予約受付】
・ABD RECORD’S 商品ページ
https://abd-records.com/distribution/product/abondoned-citizenz/

・ディスクユニオン 商品ページ
https://diskunion.net/portal/ct/detail/1008769694

Owner’s Interview

インタビュー『NEO POGO TOWN』前編

沖縄市コザ・パークアベニューの一画で、ライブスペース・雑貨屋さん・カフェなどの集合施設として様々な活動を展開している『NEO POGO TOWN』を取材させていただきました。
ALTERNATIVE BASE の看板を掲げ、誰もが楽しくハッピーになれる『居場所』を目指す彼らの想いや様々な取り組みについて、沢山お話ししていただきました。
ボリュームタップリでお送りします!

パークアベニューの一画にNEO POGO TOWNはあります。
入り口には古着などが賑やかにレイアウトされています。
左から、ナルトさん、マリさん、ユウさん。

いっちょむ:よろしければ、自己紹介からお願いします。

一同:よろしくお願いします。

ユウ:僕はユウです。ネオポゴタウンは複数の店舗が入った建物の全体的な名称で、その中で僕はDIYなものづくりをサポートする場所として、DIYパーラーIII(アイ・アイ・アイ)ってのをやってます。缶バッチマシーンとか、ステッカーのカッティングマシーンとかあって、オリジナルで何かグッズを作りたいとかっていう人をサポートするスペースです。

マリ:私は、店の奥の奥の方でmzizm(ムズイズム)っていう古着屋をやってます。マリです。

ナルト:GIGスタジオ騒音舎っていうスペースをやってるナルトと言います。
ライブイベントもできるようなスペースとして、『GIGスタジオ』という名前を付けています。

初めに『POGO TOWN』があった

(旧)POGO TOWN・現在はより居心地の良いスペースを目指して改装中

いっちょむ:じゃあ、ポゴタウンの成り立ちから、ちょっとお伺いしてもよろしいでしょうか。

ユウ:ここはネオポゴタウンっていって、ネオ(NEO)がついてるけど、元々そのネオがついてないポゴタウン(POGO TOWN)っていうのがあって。
そこは、最初、マリと俺と2人でやり始めた場所で、その当時は、服と雑貨屋さん兼デザイン事務所みたいな感じでやってて。
名前自体が、パンクで生まれたPOGOダンスっていう、ぴょんぴょん飛び跳ねるダンスがあって、そんな感じで何度も飛び跳ねたくなるような自分たちの楽しく過ごせる街を自分たちで作っていこうみたいな意味で名称を付けました。
その後、『衣食住を揃えたいよね』みたいな話をしてて、で、ちょうどナルトくんも『スタジオやりたい』って話があって、それからその3人で、ネオポゴタウンっていうのができて、そっからどんどん友達を増やしていきながら、今の状態になっています。

POGO TOWN立ち上げの頃は子供たちが中心だったと語るマリさんとユウさん

マリ:ポゴタウンの時は、古着屋とデザイン事務所だったんですけど、実際は近所の子供たちがいつも集まってきてて、今よりももっと子供が中心で、ゲーム機・・・64(NINTENDO 64)とか置いて、子どもたちとみんなでゲームしたり、お菓子を作ったりして。
なんていうのかな・・・どっちかって言うと、今よりももっと、フリースペースというか。

ナルト:駄菓子屋っていうか。

うっちー:『いっせんまちやー』的な?

ナルト:まぁ、そうですね。でも言ったら・・・ちょっと『太陽の家』的な。

マリ:近所の子供とか、その・・・家庭環境があんまり良くない子供とかが・・・『家に帰っても誰もいないよ』みたいな子が結構多くて。なんか自然と集まってきて。
8年ぐらい前かな、オッドランド(仲間達で完全DIYで作り上げた野外フェス)っていう、無料フェスティバルを、ユウくんが主催で、みんなでやったんですけど、それのお手伝いとかも、子供たちがすごい楽しくやってくれたりして。
楽器みんなでやったり、絵を描いたり、歌作ったり。今よりももっと、店ってよりかは、本当になんか『居場所』みたいな感じが中心でしたね。

ODD LANDのステージ photo by @livephot_camera

マリ:友達とか、県外のゲストバンドが来た時に、近くでライブやるけど、ポゴタウンで泊まる・遊ぶみたいな。

ナルト:なんか、すごい、商業から1番遠い、みたいな・・・(笑)

ユウ:結構その当時のポゴタウンは、住居兼店舗みたいな感じでした。

ナルト:元々は、みんな主に、パンクとか、イベントの繋がりでの友達が来がちだったよね。ゲストにしても、遊んでる人にしても。

マリ:まあ、要するに、みんなの基地みたいな感じでしたね。(笑)

ナルト:友達のウチ行くよりも、もっとハードルが低いじゃないけど。(笑)

いっちょむ:ポゴタウンが始まったのは何年ぐらい?

マリ:PUNKS PICNIC(沖縄のローカルPUNKイベント)の1年後に店始めたんちゃう?
・・・9年前だと思います!10年前にものすごく近い9年前。

ナルト:2014年か13年ってことだ。

マリ:うん、その辺りで、ははは。(笑)

POGO TOWNからNEO POGO TOWNへ

イベント時には多くの人で賑わうNEO POGO TOWN

いっちょむ:で、そのポゴタウン。この皆の居場所だったポゴタウンから、なんでこうやって移転することになったんですか?

ナルト:うーん、移転っていう感覚ではなかった。

マリ:私はムズイズムをもうちょっと広い場所でやってみよっかな。みたいに最初は言ってて、みんなで近所の空き店舗に行ったらナルトが『俺はここでスタジオやる!』って言い出して。

ナルト:自分は元々スタジオやりたいと思ってて場所探し中で。

マリ:私も1人でやろうとは思ってたけど・・・

ナルト:まだその時点では全員でやることは確定ではなかったよね? できたらみんなでやりたいねぐらいで。

マリ:ココならいけるかもってなったんですよ。

ナルト:広さ的に。

いっちょむ:うんうん。

マリ:あんま無いじゃないですか。ワンフロアでこの広さは。

ウッチー:8年前ぐらいかな。1か月ぐらいコザに住んでた時期があって。そん時はまだネオポゴはなかったですもんね?
SiX(ユウが仲間達で運営してい たBAR)とかたまに飲みに行ったかな。

ユウ:そうですね。うん。

マリ:順番的にはね、SiX→POGO→NEO POGOだよね。

いっちょむ:じゃあ、もうポゴタウンの前にSiXがあって、そこで仲良くなって?

マリ:私はね、沖縄のパンクイベントで、パンクスピクニックってイベントがあって、当時は東京に住んでて、友達のバンドが(パンクスピクニックに)出るってなって、ついてきたら、なんか意気投合して。そっからずっと仲いいですね。

ナルト:俺もそのイベントとか出てたことや観に行ったこともあって。
でも、ゆうさんとかその辺りは、顔見知りみたいな感じ。話してはないけど、みたいな。
話すようになったのはオッドランド以降かなぁ。

ユウ:話とっ散らかってますね。(笑)

うっちー:とっ散らかったまま文字起こしすると面白いんですよ!(笑)

一同:笑

『なんでもあんたたちの好きにしたらいいさ!』っていうのがかなりデカかったっていうか。

気さくなオーナーさんの理解があってNEO POGO TOWNが生まれた

ナルト:えーっと、ここまでの流れが、その、出会いからPOGO TOWNまで。・・・でこの物件を発見して。オーナーさんに直接連絡して。

ユウ:ずっと店の前に電話番号だけ書かれてたんですよ。『貸します』って。
不動産屋の名前も書かれてないまま1年以上ずっと空いてたので目をつけてはいた。

ナルト:結構広さがあるってことは、まあ値段もそれなりなんで、借り手が いなかったらしくて。向こうも俺たちに借りてほしそうな感じで。
で、俺たちは、とにかくいろんなことがしたかった。とはいえお金はそんなにないので。最初から自分たちでDIYで色々やらないといけないっていう中で、オーナーの人が、『なんでもやっていいよ!』って、言ってくれて。
『なんでもあんたたちの好きにしたらいいさ!』っていうのがかなりデカかったっていうか。(笑)
『ペンキも塗るし壁も作るけど、いいんですか?』って言ったら、『いいよ、好きにしなさい』って言ってくれて。
自由度がめちゃくちゃ高いのと、広さもあって・・・『音とかもうるさくなるかもしれないけど、いいですか?』って言ったら、それもなんか『いいよ!』みたいな。

マリ:『やったらいいさぁ!』みたいな。(笑)

ウッチー:へぇーー!

ナルト:もう、適当と言えば適当なんですけど、ちょっと怖いなと思いつつも、でも、『やったらいいさ』ってなかなか不動産屋は言わないじゃない。そういうことは。
『もうここしかないな!』みたいな感じで、もうその時に一応他の物件も見てはいたんですけど、俺が『ココにするっ!1人でもやる!』みたいな感じで言ったら、じゃあ、まあ、みんなでやろうみたいな感じで始まった。(笑)

一同:笑

うっちー:あるよね?オーナーさんとの相性ってすごいある。

ナルト:そうですね。うん。すごく大事。

俺たちはもういくらでも地面が欲しい!

現在GIGスタジオ騒音舎となっているスペースは元はキッチンだった。
現在はmzizmとして区切られた一画は元々『1Fからの吹き抜け』に床を貼ってつくられた。
2023年の台風・KAHNUNの襲来で故障してしまったエアコンは、お客さんたちのドネーションで復活したもの。命名:エアーポンすけ・C・ひえたろう

いっちょむ:じゃあ最初はここは本当にフロア1つって感じだったんですか?

マリ:えーと、騒音舎の部分はキッチンだった。

ウッチー:区切り自体は元々この区切りで?壁とかも?

ナルト:区切りはこれで再利用して。

ユウ:そうですよね。でも、こっちの部屋(mzizm周辺)は(床が)なかった。

ナルト:こっちだけ1階からの吹き抜けだったんですよ。

いっちょむ:そうなんですね!

ウッチー:床作ったんですか?

ユウ:そうです。

ナルト:ま、なんかいろんな流れで。

ウッチー:なるほどね。

ナルト:本当はここが回遊できる状態っていう。

マリ:うんうん。くるっと。

ナルト:くるっとなってた感じが、今これになった。

いっちょむ:うんうん。

ナルト:俺たちはもういくらでも地面が欲しい!みたいな。(笑)
あったらあるだけ欲しい、みたいなね。まだ欲しいとさえ思ってる。

マリ:思ってるね。

いっちょむ:ここ(床を作ったり、壁を後から足したり)もDIY?業者とかに頼んだの?

ナルト:業者はもうネオポゴ作る中では入ってなくて。ユウさんのお父さんが電気回りの仕事してて、エアコンつけてもらったくらいで。あとはもう自分たちで。

ユウ:それこそスタジオの防音とかも全部みんなでブロック運んで。

ナルト:スタジオは、防音のことが色々あるんで、壁が2・3重になってて、その辺も建築の法律的なところ調べながら、うん、これだったらいけるっていうラインで作って。

誰でも平等に、稼ぎに関係なく楽しめる金額設定とか、場所でありたい

GIG STUDIO騒音舎のドリンクカウンターでは『お客さんがドリンクの値段を決める』スタイル!

いっちょむ:この間の超伝導(GIG STUDIO騒音舎で開催されたイベント)でも、チケットの受付とドリンクのカウンターが一緒で、その時に、チケット代は支払うんですけど、ワンドリンク制ではなく、ドリンクは欲しい時に頼んでくださいねっていう、あのシステムが珍しかったので、残しておきたいなと思ってたんですけど。

マリ:ありがとうございます。

ナルト:その辺のシステムは、ユウさんが最初にかなりこだわった。

マリ:ね、あれ、ナイスだよね。

ナルト:この入り口のカウンター部分は、バンクシアってお店が今は入っているのですが、その前には浪々(ロウロウ)っていう喫茶店が入ってて、さらにその前はネオポコタウンの、なんていうんですか、みんなのバーみたいな感じになってて、マジでなんの売り上げもそんなにあげれてないようなバー (笑)。

マリ:ぐっちゃぐちゃの(笑)。写真とか、いっぱいベタベタで(笑)。

ナルト:うん、でもそういう風に誰でも平等に、稼ぎに関係なく楽しめる金額設定とか、場所でありたいっていうの、ユウさんが強くこだわって。

ウッチー:だからそういうドリンクシステムとかがねー。

ユウ:値段がそう、決まってない。

ウッチー:『いくらで(ドリンク)飲みますかー?』なんてさ(笑)。俺は最初ほんとびっくりしたもの!

一同:あはは(笑)。

ウッチー:いや。払いますよ、大人なんだからって(笑)。

ナルト:ドリンク一杯が厳しい人もいるじゃないですか?お金がある人は、ある程度の金額でちゃんと払ってくれて、本当にお金ない人たちが来た時に、『なんか申し訳ない』って思わないでいいよっていう。50円とかでも全然いいし、100円でもいいし、うん、もう1円以上オッケーですみたいな。気持ちが入ってれば良い!みたいな感じで。
結構、海外から来た人とか結構大変じゃないですか、日本にまで来るっていうだけでも。
そういう人にも、こういうシステムだから、無理してお金払わないでいいよって言って。で、なんだかんだで、そんな赤字になることはない。

マリ:うん、なんか成り立ってるよね。皆さんのおかげで、ほんとに。

ナルト:うまく回ってるなって。

マリ:優しい人ばっかり来るんすよ。なんか知らんけど。

ユウ:ネオポゴはほんとにね・・・

ナルト:クレーマーみたいな人が来たことがない?

マリ:あるけど、でも少ない。とても。

ナルト:そうだね。お店としては。うん、そういう困り方はあんまりしてない。本当に、なんか心優しい人ばっかり来てくれてます。スタジオでもなんでもだけどね。本当にありがたいことに。

ウッチー:前にナルト君とここの話をした時に、こう、思想というかさ。

ナルト:うん。

ウッチー:もう、非商業主義の『ド』パンクの思想みたいなのを俺は感じて、その話を今日ちょっと掘り下げて聞きたかったんだけど、今のドリンクシステムが1番わかりやすい。

マリ:分かりやすい。

ウッチー:それについて話すのがね、もう全然それで伝わると思うよ。

ナルト:うん、これに関しては、俺はその、もちろんパンク大好きなんですけど、ユウさんがパンクっていうよりも、そもそも生活の面で、自分がお金ない時代があったからっていうので・・・

ユウ:ずっとその、20代前半の時とかはライブとか行っても・・・ライブ行ってお酒飲みたいけど、ドリンク高いからそのライブの転換中とかにコンビニ行って酒とか買ったりして、なんか変な罪悪感を抱くじゃないですか・・・。
だから、若い時の自分に向けて、『この場所ではあんな後ろめたい思いしなくていいよっ!』ていう風に(笑)。

一同:あははは(笑)

自分が若くてお金のなかった頃の気まずさを感じて欲しくないのだと語るユウさん。

ナルト:もちろん、いろんな箱の運営とかも・・・うん、その、ライブスペースって、絶対ドリンク(の売り上げ)がないと厳しいとは思うんだけど、日本はどこも。

マリ:それで持ってるものね。

ナルト:うん、箱代とかも、まあ、そうかもしれんし、いろんな面で難しいけど、とはいえ、ドリンク代なんかを高いなって感じながら買ってる人も多いじゃないですか。なんか、どっちも両立させれたら1番いいなって。

ユウ:だからもう、ドリンクや食べ物の持ち込みも全然オッケーにしてて。

ナルト:ネオポゴは、持ち込みオッケーって最初から言ってて。もちろんそれで他の箱に持って行ったら怒られるとこもいっぱいあるから。

ユウ:あはは。(笑)

ナルト:それは一緒じゃないっていうのは理解してほしいと。

マリ:ここはね、ライブハウスではないからね。

ナルト:うんうんうん。

いっちょむ:なんか、(ポゴタウンがそうであったように)居場所っていうのがこう、引き続いてる感じがします。

マリ:うん。その要素はなるべく残したいですね。

いっちょむ:自分が好きなミュージシャンで、イースタンユースのヨシノさん が、『ノーミュージック、ノーライフ』っていうけど、『ノーライフ、ノーミュージック』だっていう話をしていて。要は生活がないと音楽はないよって話なんですけど。
今ユウさんの話を聞きながらそれをすごく思い出して。
だから本当は音楽が好きだから、音楽するために生活しないといけないじゃないですか。だからやっぱ生活していく上でこういう居場所ってすごく大きくて、なんか大切にしないといけないっていうのをみんなわかってるけど、どうしてもこう運営とか先に来ちゃうっていうのを、それをなんか、あの、実行してくれる場所があるっていうのが、すごく、なんか温かくていいっていう・・・なんか私のインタビューみたいになってる。(笑)

マリ:いやいや、なんかめちゃめちゃうまくまとめてくれて。

ナルト:そういうことだと思います。ほんとに!

マリ:コロナが流行りまくってた時期がちょっと落ち着いてきて、人が集まってきた時に、すごい居場所の大切さみたいなの、改めて思いましたね。

ナルト:ほんと、なんか、誰かが考えて頑張ってやるってのも、もちろんあるけど。それと同時に、ちゃんと自立できるぐらいの規模で動いてないといけないっていうか。
そこのバランス取りみたいなのがね。ネオポゴは、コロナの時期はもちろんやばかったけど、今のところ、なんとかなってるっていう感じ。
苦しんでる人が、いないっていうか。ストレスも少なく、ちゃんとスペースを維持していけたらいいなって。

マリ:うん、そうだね。うん。

ライブハウスに勝るとも劣らない音の良さが評判の騒音舎。ナルトさんの弛まぬ努力と追及で常に進化し続けている。右上にかすかに光って見えるのがリモート・ミキサー卓。ナルトさんがフロアからコントロールしてサウンドバランスを整えている。

ナルト:ちょっと騒音舎の話になるんですけど。騒音舎のシステムは元々スタジオを基盤にしてて、スタジオを基盤にしてるのは、自分がバンドやってるから練習とかレコーディングとかで使えるっていうメリットもあるんですが。
それと別で、スタジオっていう場所を、ある程度のクオリティで維持しつつ、で、自分たちもイベント、友達もイベントやりたいってなった時に、俺はすごい音に対するこだわりがあって。

ユウ:ナルト君は元々PAやってるから。

ナルト:もうずっと昔から、音に・・・なんかすごい執着しながら生きてきたんで。(笑)

一同:うふふ(笑)

ナルト:それで、沖縄で自分がバンドやってく中でももちろんそうだけど、かなりスタジオっていう面でもコストパフォーマンスをもっと上げていきたいなって。
で、ライブもやりたいなって。
ただ、ライブを基盤にしちゃうと、そのしわ寄せが、なんて言うんですか ね、いろんな音楽シーン全体に行ってしまうというか、ライブハウスが増えれば増えるだけ、イベントを重ねないといけなくて、多分お客さんが割れて、出演者への負担も増えて、沖縄のその、ローカルのシーンっていうか、インディーズシーンっていうのが、ちょっと消耗するんじゃないかっていう危惧を持ってて。
だからこそ基本はスタジオで運営しつつ、収益をライブには頼らないようにすれば無理してイベントを打つこともないし、良いイベントを中心にやっていくことができると思ってます。

騒音祭(周年祭)とNEO POGO文化祭を2ヶ月続けて開催することも!

2023年の『NEO POGO文化祭』では店内のライブスペース2つ+店外ステージも。多くの人が詰めかけた。

ウッチー:あの『大解放GIG』ってのは、こっちで主催してる、イベントの1 つじゃないですか?
あとは、この間の超伝導(イベント名)みたいなのは、持ち込み企画なんだ よね?

ナルト:そう。基本、騒音舎は持ち込みしか受けてないんですけど。主催をその、ライブハウスブッキングみたいなのをここでほぼやってないっていうのは、その、いろんな、他にも沖縄のライブスペースがあって、事足りてるなって思ってて。

いっちょむ:うんうん。

ナルト:ライブだけで成り立たせたら、やりたくないこともやる必要があるので、そこじゃないところで基盤を作っておきたいっていうので、スタジオがまずあって。
でもライブもやりたいから、ギグスタジオって形で、ある程度人が入るぐらいの広さで最初からライブを想定した中身で作っていったって感じですね。
あと俺が、いろんなライブハウスに行きたいっていうのがあるんで、自分でライブスペースやっちゃうと、それができなくなるのがちょっと嫌だったのもあって、すべての欲求を満たせるシステムになんか持ってきたって感じで (笑)
最初全然人いなくてやばかったですけど、スタジオも開けたての時は。

ウッチー:人っていうのは(スタジオの)利用者が?

ナルト:利用者。

ウッチー:はいはいはい。

ナルト:もう今7年目になったんで。すごいなんかいろんな人が使ってくれるようにはなった。

ウッチー:7年かー。

マリ:何気に経つんだそんな・・・

ナルト:ここが7年目に突入してるんで。早い。ほんとに。

マリ:周年祭やらんかったね、今年。(笑)

一同:あっはっはっは。(笑)

ウッチー:えー、周年祭やってるんだ?

ナルト:あの、去年まで結構毎年やってきて、で、周年祭は、ネオポゴ10月にオープンしたんですけど、10月の最初の週に明けて、毎年10月1週目を周年祭みたいな感じで。
えーと、そん時、なんていう名前だったっけ。

マリ:騒音祭。

ナルト:騒音祭だ! 騒音祭っていう名前で、自分たちと交流の深いバンドとか、好きなバンドに声かけて毎年周年やってきたけど、去年、その、5周年だからって言って、野外で、その、トントンハウスっていう場所で、ステージも何もないところにステージを作って、『ポゴフェスキャンプ』っていうのを周年祭として派手にやった時に疲れすぎて。(笑)

一同:笑

ナルト:もうその時点で来年もまたここでやってほしいっていう声がめっちゃあったんですけど。
もう来年(今年)は周年祭自体、疲れたからやらないって。(笑)

一同:爆笑

マリ:一旦休み。(笑)

ナルト:一旦休み!

マリ:もうね。来年はね。

ナルト:来年は、まあ、周年祭はあるけど。ね、どこでやるかはちょっとやばいわ。ほんとに大変だから。

マリ:野外はもういいよ。

ナルト:本当は業者に頼んでやったら楽なんだろうけど、そんな経済規模じゃないんで、自分たちで全部持っていってっていうのを。

ウッチー:じゃあ、2024年の秋の『騒音祭』あるかもって?

ナルト:あるかも!

マリ:やります。うん。さすがにね、2年連続なしはちょっと寂しい。

ナルト:で、なんか俺たちもそういうのはなんかありつつ、(周年のことは)忘れてて。
そしたら11月の頭にネオポゴ文化祭っていうのやってるんですけど、それで、HARAHELLS(出演バンド)が律儀に言ってくれてて。MCで。(笑)

マリ:あっはっは。(笑)

ナルト:『周年おめでとうございました!』って。その時に思い出したぐらいで。

一同:あはは(爆)

ナルト:『あ!そうだった!』みたいな。

マリ:『7周年目だっ!』て?

ナルト:うん。・・・ぐらいには、去年疲れたって話なんだけど。(笑)
多分、お金の問題で、やってたらできないことやってるんで、すごいそのモチベーションと体力が鍵になってくるんでね、去年もめちゃくちゃ、もう本当に最高のイベントやったって毎回思いはするんですけど、毎年やるのはちょっとしんどすぎるな。

ユウ:近いところでその、文化祭(ネオポゴ文化祭=2日間に渡ってライブや出店がある祭)もやってるから、文化祭も年々どんどん大きくなっていて、ちゃんとしていってて・・・。

ウッチー:え?騒音祭も10月にやるけど、11月にもアレ(文化祭)を??

ナルト:はい、文化祭は別で。

ウッチー:わっ!(笑)

※これには正直驚嘆しました。たまたま2023年の文化祭に参加していたけ ど、出演者・出店も多くかなり大掛かりなイベントです。

マリ:やばいですよね?

ウッチー:2か月続けてとかになっちゃうじゃん?

ナルト:そうなんですよ。時期が悪いでしょうね。

マリ:ちょっとなんかどっちかをずらすべきかも。

ユウ:10月と11月に(大きめなイベントを)。

ウッチー:ただ季節的にはやりやすい?

ナルト:(涼しいから)季節的に。あとなんかスラムバー(コザのライブハウス)とかレミーズ(同じくコザのライブハウス)も結構この辺に周年祭があって・・・。

マリ:みんなお客さんも疲れるんだよね。スラムバーの周年祭やばいじゃないですか。あれ。私らももう毎日行ったよね?

ユウ:毎日行った。(笑)

一同:あははは(笑)

マリ:夜中明け方ぐらいまで毎日遊ぶから、人の店で疲れちゃっても う・・・

一同:あははは(笑)

ナルト:同じ時期には絶対できない!

マリ:9月でしょ。あれ確か。スラムバーやばいしレミーズもねぇ。

ナルト:レミーズ! レミーズも結構10月ぐらいだな。

マリ:近かった気がするなぁー。

ナルト:お店の周年祭って。うん、スペース的にはやった方がかなり盛り上がっていいとは思うんですが。

マリ:楽しいしねぇー。

ナルト:やっぱ体力ないと何もできないんで、来年は頑張ってやりたいなって今のところは思ってる。
でもね、ちゃんと早め早めに考えて動かないと。俺たちみたいなものはいつもギリギリになって焦るタイプなんで。
みんなが思ってるほど、本当にあんま思われてすらないかもしれんけど、本当になんかちゃんとしてないんで。

ウッチー:思われてないと思う(笑)。

マリ:思われてない。大丈夫だよー(笑)。

いえいえ、ホントは皆さんメチャ『ちゃんとしてる』って思います!そんな笑顔絶えないお話はまだまだ続きます!

ーーーと、今回はここまで。
2/1リリースの沖縄地下音楽では『NEO POGO TOWN』中編として、NEO POGO TOWNの主軸となっている『オルタナティブスペース』の在り方・彼らの目指す理想の『居場所』について、更に突っ込んだ内容になっていますので、どうぞ続きをお楽しみに!

NEO POGO TOWN
[ 営業時間 ] 月/金/土/日/祝 13:00 – 20:00
※スタジオは予約制
[お問い合わせ]
https://neopogotown.com/contact/

Column

コラム『ロックとかの徒然な話』

コラム:mia
ex.牙 現在は隠居気味。
好きなものは、音楽・睡眠・文書きとか。

どうもです。沖縄インディーズ全盛期に色々体験したり等をつらつらと書こうとかなあと。
しばし思い出ネタにお付き合いくださいませ。

初回は思い出のライブハウス!
写真は、那覇にあったパロディ
ここは那覇に幾つかあったライブハウスでも老舗で、バンドの登竜門だったとこです。
今でも活動してるバンドさんは大体ここでライブしたりしてました。
店は狭いけど、イベの時とかは100人近く来て熱気が半端なかった記憶。
現在40代後半から50代前後の人で、バンドとかやってたり、客として来てた人も結構いるだろなあと。
那覇では他に「酔ING」,「G7」,「沖縄ジャンジャン」,「クラブD-SET」などがありました。
中部とかにもライブハウスはありますが、そちらはより詳しい記録が、行政の手とかで作られていますので、そういうのを参照。
20数年前、確かに地下音楽はありました。 ある時は高校生のイベだったり、ある時は諸事情で内地の大人気だったインディーズバンドのライブが急遽決まって、ハコの最大動員更新したとか等々。

あの頃ネットとかも始まりの時期で、ライブ情報は紙で知り、現場に行って楽しむ感じだったなあと今になって思う。

大阪キングコブラの沖縄店

那覇には、パロディ閉店以降もライブハウスが少ないながらありました。 現在も営業してるGIG昭和の前身のロイド、大阪キングコブラの沖縄店などのライブハウスが思い出されます。

ブームが落ち着いても地下では独自の形で音楽が奏でられていました。
それはバンドブーム的なモノからHIP HOPとかに移り変わってはいましたが。

不定期みたいな形でこんな風につらつらと思い出を描いてみます。

ライター:mia
https://twitter.com/Mia56007

Column

コラム『Hoseya Barrazaのwoho woho dream diary Vol.2 〜Happy New Order〜』

コラム:Hoseya Barraza
那覇市久米のThe Hologram Cityオーナーにして、THCBOYSボーカル、WOHO代表といくつもの顔を持つ魔窟の民。
心のアイドルはチェッカーズ!サードアイを持つ。

おはこんばんちは!
というか、明けましておめでとうございます♪
久米、ホログラムシティーのHoseya Barrazaです。

昨年、激動の年を皆様と一緒に乗り越えることができて本当に良かった。ありがとうございます。

イェーイ

具体的に言えば、昨年の始まりはコロナによるオーバーシュートが解除されていましたが、なかなか街中に人々が戻ってくる気配を感じきれずにけっこうキツい時間が流れていましたね。
ですが、我がホログラムシティーでは、ある意味開き直りとも取れるセンベロ作戦や、細々とですがイベントも開催し始めてこの先の復活を信じてガムシャラに生きていました。

ホログラムシティー、渾身のセンベロメニュー

もちろん、私どもホログラムシティーだけでなく、幾多の店舗やミュージシャン達が同じ気持ちで奮闘していたと思います。

とくにワンチャイコネクションが続けていたフリーライブイベント
『来来謝謝 vo.4』
に1月に参加した時には、スクラップアンドビルド!今までの常識がぶっ壊れた後にやってくる新しい世界を肌で感じることができました!!

来来謝謝vo.4のフライヤー

その時『春ねむり』が桜坂セントラルのフロアのエリアを区切る柵の上に立ってバランスを保つために俺の手を握って熱唱したんですよ〜(泣)!! すぐ近くで彼女のエナジーを全身で浴びることができました!後の俺の爆発的エモーショナルモチベーションに繋がったことは言うまでもないですね(言ったけど)。

春ねむり「春と修羅」レコード買いました〜♪

その後、各地で開催されるパーティーやイベントはワッショイワッショイ!ホログラムとABDもそうですけど、いろんなところで素敵なコラボレーションやサーキットパーティーが繰り広げられましたね。

ABDとの共同企画『ライブサーキット・久米騒動』2024年もやりますよ〜!

なんか漠然とした感想なんですが、一部では、コロナ前はジャンル間だったり、バンド対バンドであったり、下手したら店舗同士までも相手のこと下げずんだり、陰口叩いてたりしてたことが日々の日常で目につくようなことも残念ながらあったんですが、コロナ禍になるとみんなライブやイベント、リハーサルまでもが、したくてもできなかった状況になってしまって、コロナ明けてめでたくそれができるようになってからは、綺麗さっぱりワダカマリも無くなり、只々「できる喜びの中」で皆が手を取り合い、協力してイベントを成功させる姿をたくさん見せてもらえた!そんな一年でありました。

今年2024年もこのモチベーションを持ち続けて、さらに、この状況が当たり前になってきてはいないか? 気がついたら前と同じようになってしまってはいないか? ということに気をつけていきたいと思います。

THCBOYSリハーサル風景

思うに時代には大きな変革を伴うタイミングがあって、それが10年から12年周期でやってきてて、今まさに10年周期の「その時」が迫っているような気がします。

急にオカルティックな感じになって申し訳ないんですが、思えば1999年の予言の年の後、世界中のコンピュータが使えなくなるかもしれない2000年問題。
最初の自公連立政権もこの頃。そして翌年2001年には最悪のテロ事件9.11。またそれをきっかけに忌まわしき戦争が始まりました。
自分的にもその辺りでDJ活動を始めて、今まで自分を取り巻く人間関係や環境がガラッと変化した時期でもあります。

その10年後の2011年には東日本大震災をはじめ火山の噴火や台風などの近年稀に見る災害が立て続けに起こり、日本の経済や安全神話が大きく崩れる打撃になり、そのバイブレーションは今でも続いてるように思います。ちなみに今に続く2回目の連立政権発足もこの辺り。
また当時2012年にはマヤカレンダーの終了により地球が滅びるなんて噂もありましたね。
あ、俺がバンド活動始めたのもこの頃です。

そして去年2023年に至っては、2020年のコロナからの立ち直りも待たずに始まる二つの大きな戦争、政界、芸能界の暴かれる闇、そしてたくさんの著名人やロックスターが亡くなりました。
個人的には大切な友人も何人かサヨナラしています。

さらに、実は上記の3期間
には、共通して「脱法ドラッグブーム」も到来します。 とくに2020年からは、合成カンナビノイドが空前の大ヒット。街中でハーブショップが展開され、ドンキでも簡単に手に入る時代がくるなんて、誰もが予想だにしなかったでしょう。

このように多少のズレはあったとて、10年から12年周期に日本や世界に震撼を促す出来事が多々起きてるように感じます。

妖しい〜

20年前の過去は自分も含めて世間もまだ何も気づかずに変革の渦に只々巻き込まれていたように思います。

10年前には、ある程度気づき始めている人も増えていましたが、まだまだ足掻くことしかできず…、

しかし今現在は、個人的なことでも、世界情勢や宇宙の動向でも、何かが終わり、新しく何かが始まることに気づいて感じ始めている人が多く居ることに確信を持ってます。

『スクラップアンドビルド!!!』

今までの価値観をぶっ壊して、新しいモノを作り上げるとしたら? どうせならみんなで良いものを作っていきたいですよね?!

俺は基本的に音楽や文化の力を信じています。沖縄アンダーグラウンドのパワーも益々盛り上がっていますね!!!
もちろん他の分野にもアプローチの仕方は無限にあると思います。とくに昨今は量子物理学や波動力学の発展により、みえない世界や精神の働きが物理世界に影響を及ぼすことが証明されています。それぞれの場所でみんなが自分のやりたい事や考えてることに気持ちを注いで取り込んでゆくことが、この世界を良くしていくことに繋がっていくことになるのではないでしょうか。

ので、2024年は思いっきり張り切って遊んでいきたいものですね^ ^

てことで、本年2024年もどーぞよろしくお願いします♡

今年もよろしくお願いします♡

Hoseya Barrazaのミュージックバー『ホログラムシティ通称:THC』では、コラムの語り口そのものの生ホセヤさんと楽しく夜通しお話しできますよー♪
那覇にお越しの際には是非お立ち寄りください!!

The Hologram City(通称:THC)
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