沖縄地下音楽 Vol.007
2024/3/1 発行
Live Report
ライブレポート『TO THE END』
ライブレポート:いっちょむ
絵や文を書いて生きてるひと。
沖縄県出身。
好きなものはライブとひじきの煮物。
彼らが生み出す爆音の渦に飲み込まれたら最後、貴方にはその音に狂うしか選択肢が残らない。
去年の7月から約半年の充電期間を経て、ワンチャイコネクション主催フリーライブ「来来謝謝」が帰ってきた。
待望の今年一発目の来来謝謝も個性豊かなバンドが集められ、各バンドが華々しくステージを彩る中、その中でも白熱の音を響かせたのがTO THE ENDであった。
TO THE ENDが登場し、一音響かせたら最後。
まるで地面から湧き上がるような爆音が響き、それにボーカル・サカエの絶叫が降り注げば、自然と観客の体が揺れ動き始め、気付いたときにはフロアの中心はモッシュピットと化した。
体と体をぶつけ合う人々はみな破顔し、爆音の渦に次々と飛び込むように入り乱れ、フロア全体を揺らしている。
TO THE END側もそんなオーディエンスに応えるように熱の篭った音を続々とフロアに送る。
全身から振り絞られるような絶唱が、観客の体までも削り取るようなギターの音色が、地の這うようなベースラインが、自身を打ち付けられているかと錯覚してしまうような力強いドラムがまとめて届けられ、それがフロアの渦の発生源となっていた。
みなが渦に飲まれていく。
他人事ではなく、それは私をも飲み込んでおり、気付いたときには跳ね回っている自分自身が居た。
quitchen(※2024年2月13日・惜しくも解散)のボーカルとして出演していたハマーも客演で入り、ハマーの叫びがTO THE ENDの爆音を、観客たちの熱狂をさらに加速させる。
彼らの重低音に感情むきだしで、観客たちは飛び跳ね、ぶつかりあい、体を揺らし、拳を上げ、心から溢れ出すままに音で形成された渦を楽しみ、彼らもその渦と一部となって、うねりを広げていく。
観客が音に溶けた瞬間であった。
熱狂の渦がようやく収まったのは、TO THE ENDがステージを去った後のことだった。
それでも彼らが残した熱は消えたわけではない。
残された観客たちがそれを表していた。
観客たちはみな、満面の笑みで空になったステージを見つめていた。
また彼らの、TO THE ENDの音に会いたい。皆、そう心待ちにしている面持ちを浮かべていた。
勿論、私も。
2024/1/28 TO THE END@桜坂セントラル『来来謝謝Vol.7』
写真 by DAITAKU
https://www.instagram.com/daitaku69TO THE END 『 Identity killer (CD) ・自主リリース』
https://www.digdig086.com/product/10492TO THE END 公式Twitter(X)
https://twitter.com/tte098
Live Report
ライブレポート『Archer Archer』
ライブレポート:うっちー
『沖縄地下音楽』編集長・久米ABD RECORD’S BAR オーナー。
神奈川県横浜市出身。
タバコはアメスピの黄箱。
鏡の中を泳ぐ世代の咆哮はこの暗闇を引き裂くか?
久米騒動 -冬の乱- と題して、那覇市久米のThe Hologram CityとABD RECORD’Sで開催されたライブサーキットでは、総勢8バンドが交互にライブを行った。
Archer ArcherはABD RECORD’Sでの出演である。
ロー・ステンチ・スラッシュハードコアとも称されるSOW THREATの嵐のようなライブが会場を薙ぎ倒し、未だ騒然とするABD RECORD’SからオーディエンスたちがThe Hologram Cityへと移動してゆく。
先程までの熱気が嘘のように閑散とした店内でArcher Archerのセッティングが始まった。
リハーサルを兼ねた音作りと並行して、店内の電灯は全て消され、ステージ周りだけにブルーのライトが配置された。
電灯を全て落とした真っ暗な店内、自ら持ち込んだ数本の青いライトだけに照らし出されたステージに立つ彼らの姿は、さながらブレードランナーの世界を徘徊する住人たちのようだ。
ギターノイズ渦巻く店内に、ぞろぞろとオーディエンスが集まってくる。
荒廃した世界の路地裏で薄明かりに暮らす住人たちの宴が始まろうとしているのだと思った。
狭い店内をオーディエンスが埋め尽くし、唐突に・ごくぶっきらぼうに宴は始まった。
80年代NO WAVEを想起させる沖縄では数少ないスタイルのパフォーマンスに、徐々に会場の空気が引き込まれてゆくのがわかる。
Archer Archerの奏でる青い炎のような音楽に大きく呼応しているのが伝わってくるのだった。
Archer Archerのステージ。
それは、高速道路を疾走するように次々と彩りを変えてゆく硬質なギター、まるでドラム缶を力任せにひっぱたいているかのような疲れを知らない轟音のドラム、軽快なビートを淡々と爪弾きながらも重く体を揺さぶってくるベースが更に音楽を加速する中、激しく顔を歪めながら大きく目を見開いて真っ直ぐに叫ぶボーカルの声と立居振る舞いが叩きつけてくる高強度の鉄球のようである。
畳み掛けてくる楽曲群に会場の熱気が最高潮に達する中、唐突にライブは終わった。
鏡の中を泳ぐ世代の咆哮は、ほぼ真っ暗な会場の空気を引き裂いて、この閉塞した時代の空気を見事に破り取って叩きつけてくれたのだった。
彼らのこれからの活動を心から楽しみに思う。
2024/2/11 Archer Archer@ABD RECORD’S『久米騒動-冬の乱-』
写真 by DAITAKU
https://www.instagram.com/daitaku69Archer Archer 『The age of swims in the mirror』
https://archerarcherband.bandcamp.com/track/the-age-of-swims-in-the-mirror
Event Report
イベントレポート『第9地区』
イベントレポート:いっちょむ
絵や文を書いて生きてるひと。
沖縄県出身。
好きなものはライブとひじきの煮物。
2024年2月4日@第9地区VOL.1レポート
今、花盛りと言わんばかりの沖縄のバンドシーン。
来来謝謝を機に、新たなライブイベントが次々と生み出される最中、那覇市久米にあるABD RECORDS BARでも新しい取り組みが始まった。
その名も「第9地区」。
毎月第1日曜日に行われるイベントだ。
観客は入場無料であると同時に、演者にもノルマなどは無い本当の意味での「フリーライブ」である。
公式サイトで事前に決められた時間枠を選び、LINEのオープンチャットで申し込む方式も新しい。
今回はそんな新企画「第9地区」の行く末を決めるであろう、VOL.1に潜入してみた。
エントリーできる項目は3種類あり、キッチン、そして物販、そしてステージ利用である。
当日会場に足を運ぶと、キッチンから漂う、芳しい香りに迎えられる。
通常はコザのネオポゴタウン内に店舗を構えるVanquciaでしか食べることができない、激ウマ・カオマンガイやタイ風春雨サラダの香りである。
集まった人々はその食欲を刺激する匂いにつられて、次々と料理を注文する。
筆者も堪らずカオマンガイを注文。ぷりぷりとした鳥肉、かけられたスパイシーなソース、そして何より鳥だしで炊いたという米が美味い。
食した誰しもを幸せにする味わいに、皆が笑顔を浮かべていた。
会場の外の物販コーナーにも人々が立ち寄る。
イラスト、ZINEなどの販売があり、こちらのコーナーの目玉は弱冠14歳の内田樹による投げ銭似顔絵だ。
オイルクレヨンで10〜15分ほどで描かれた似顔絵は、内田氏の独特の感性と色使いで一般的な「似顔絵」とは一線を画しており、油絵の抽象画のような表現も含めながらも、その顔の特徴を捉える傑作を描いていた。
こちらも出来上がりを見た者をみな笑顔にする作品であった。
さて、ステージ利用枠はというと、音楽ライブは勿論、音楽以外(演劇、お笑いなど)も想定されており、自由度が非常に高い。
実際、記念すべき最初のステージでは、クラフトコーラ&クラフトジンジャーエールのワークショップの実演からスタートした。
ステージにコンロが2つ並べられてスパイスやカラメルを煮出したとき、観客たちは困惑、するかと思いきや、みな興味津々。
ステージ周辺に集まった人々は材料の香りを確かめたり、調理の工程を楽しげに見つめていた。
その次に蟹江トゥン角によるDJが始まる。
持ち時間はセッティングと撤収も含めてまるまる1時間。
食事を楽しんだ人たちが時にまったりと、時に蟹江の選曲に目を輝かせた。
ここからステージはライブがメインとなる。
本名ヒロセは前半バンドセット、そして後半弾き語りという構成で、「昨日会ったばかり」という17歳の青年がベースを担当した。それもあってか音を出したばかりのときは不安定な面もあったが、2曲目以降では息の合った演奏を披露して度肝を抜かされた。
後半の本名ヒロセのみの弾き語りも力強い歌で観客たちを惹きつける。
続いて登場したのは、ラッパーであり、バンド虐げられた民ではボーカルとして活躍するTaix2による弾き語り名義「退屈さん」。
ギターを爪弾く退屈さんの弾き語りでしか聴けない貴重な楽曲の数々と、胸を打つ歌声。
最後はアルバム「廃色」の最後に収録されているあの名(迷)曲で締め括られた。
さて、ここで飛び入りが入る。この自由度の高さが第9地区の良さであろう。
飛び入りしたのはなんと、偶然観客として遊びに来ていたメカルジンだ。
メカルジンは普段のライブでは演奏しないユーミンのカバー、そして観客のリクエストに応え「あいつらの獲物の仕留め方」、そして「ギターライトニング」といった名曲を惜しみもなく歌い上げ、観客たちを大興奮させた。
そんな盛り上がりの中、さらに熱を帯びるライブが続く。
ABD RECORDS BARでは初めてのライブだという上海ソリッドが登場。
本来はベースを含めた4人組のバンドであるが、今回は諸事情によりベース不在の3人での出演であったが、その逆境すら打ち破る白熱の演奏を披露。
会場に響き渡るほど強い歌声と、それをさらに彩るギター、そして力強くキレだらけのドラムが添えられた音色に、皆が目を見開き、こんなバンドが居たのか!と驚く声が飛び交う。
新しい音楽との出会いがある喜びを味わっている観客らに畳み掛けるような形で、次いで同じくABDでの出演が初めてだというCosmic Velocityが最後のステージを飾る。
彼女がその爆音を響かせた途端に、観客たちが息を呑むのが伝わる。
シューゲイザー好きには堪らないその音色と独特な歌詞の世界に皆が取り込まれていく。会場はまるで彼女の築いた城壁に取り込まれてしまったようであった。
普段は那覇でライブをすることが少ない彼女のライブを初めて見た人々も多く、皆が驚きの目を向けていた。
観客たちは一夜にして二度も新しい音楽に触れる喜びを味わったのだった。
第1回にして大盛況にて幕を下ろした第9地区。
まだ始まったばかりの取り組みではあるが、新しい「なにか」に触れる場が増えることは喜ばしいことである。
第9地区は3/3(日)にVOL.2の開催も決まっている。
これからも誰かが紡いだ喜びが、また誰かに繋がっていくようなイベントであることを願うばかりだ。
第9地区 詳細&応募ページ
https://abd-records.com/nine/ABD RECORD’S BAR
那覇市久米2-6-7 205号
公式サイト
https://abd-records.com/
Owner’s Interview
インタビュー『NEO POGO TOWN』後編
沖縄市コザ・パークアベニューの一画で、ライブスペース・雑貨屋さん・カフェなどの集合施設として様々な活動を展開している『NEO POGO TOWN』
インタビュー後編では、NEO POGO TOWNの主催する大解放GIGやネオポゴ文化祭など、その自由すぎるイベントメイクや、各店舗の紹介、今後の展望についてお話を伺いました。
何が起こるかわからない、みんなで作るイベント=大解放GIG
いっちょむ:定期的に行われてる大解放GIGについてお伺いしたいんですけど。
マリ:前に私、高円寺に住んでたんですけど、そん時によく遊びに行ってた高円寺ドムスタジオで、タイトルだけ書かれた空のフライヤーが貼り出されてて、そこに出演したい人が名前を書くんですよ。
『COSMO』っていうイベントなんですけど、あれが大好きで、それにいつも出店してたりして。
デコレーションをゲリラでばーって作ったりとか、『みんなで作る!』みたいなイベントがすっごい楽しくて。
その思い出もあって、こっち始めた時に、そういうイベントやりたいなって言って・・・
ユウ:あと、負担なくイベントやりたいっていうのもあって。
ウッチー:それ僕、殺沼くん(沖縄のラッパー)があっち(ドムスタジオ)に来た時に、一緒にBADUERYKAH(ウッチーが参加している神奈川のHCバンド)で出てる!
一同:へぇーーー。
ウッチー:すごい昔!
マリ:え??殺沼くんが出てた時って??
ユウ:あ、じゃ、対バンしてる!!アルカシルカで!
ウッチー:えっ?!
マリ:『COSMO』じゃないっすよ・・・えっと・・・
ナルト:『グッドマンドリル』じゃない?!
マリ:グッドマンドリル!!
えっと、沖縄からは殺沼くんとアルカシルカと・・・で、東京はNATURE DANGER GANGとか。
ウッチー:あ、出てた!!
マリ:ほらぁー!
ウッチー:NATUREとBADUERYKAHだった!
マリ:(アルカシルカ一緒に)やってますよ!
ウッチー:やってるんだぁ〜。
ウッチー:ほら、屋上のスペースでバーベキューみたいなんやっててさぁ。
マリ:うん、ドムスタのイベントはよくBBQやってた!
ウッチー:あ、ごめんなさい、話逸らしちゃった。
マリ:でも、そのドムスタジオでやってた『COSMO』ですね。
ナルト:『COSMO』ってのがあるよっていうのを俺は知らなかったけど、『めっちゃいいじゃん!』って言って、そんなイベントをネオポゴでもやろうって話になって、名前を決める時に、(ネオポゴの)入り口に『解放』って書いてあるじゃないですか?
あれって、ユウさんが・・・
ユウ:そう、ただ、『お店をオープンしてますよ!』って、オープンを日本語にしたら『解放』か?みたいな感じでやってるだけで。(笑)
一同:わはは!(爆笑)
ナルト:それも相まって、大解放ギグでいいんじゃないか?って。
マリ:ちょっとその、COSMOの話、ちょっと戻すけど。
COSMOの何が面白いって、『MCドグマラップバトル』みたいなのがあって、それに全然ラッパーじゃない友達とか、ブルースビンボーズの伊藤耕さんとか、あと誰が出てたっけ?
普通にラッパーの人とかが、生演奏でどんどん出てきて。
バトルして・・・とか面白いことが毎回起きてて、何が起こるかわからない、みんなで作るイベントみたいなのがすごいいいなって思って、そんなのやりたいなって。
ユウ:『COSMO』は、空白のポスターに誰でも名前を書いてよくて、ある程度名前が集まると、そこから無理やりスタジオのどこで何時からやるかを強引に調整していく、ぐちゃぐちゃぐちゃっとしたイベントだったんだけど、さすがにそこまでコントロールするのは大変そうだから、俺たちはもう、空白のタイムテーブルを作って、それに名前を書いたら出れるみたいな風にしようって。
マリ:うんうん。
ウッチー:めちゃめちゃ頭いいよ。
一同:あはははは!(爆笑)
本当に自分たちが出した音がそのままお客さんに伝わるから、出演者の実力が試される大解放GIG
マリ:えっと、それで今で何回やってるっけ?えっと・・・
ナルト:もう17回とか18回とか・・・
マリ:めちゃめちゃ盛り上がる時もあれば、なんか『しーん』ってしてるなみたいな時もあって、うちらも読めないよね?どうなるか。
ナルト:結局誰が集まるかは、コントロールができないんで。
マリ:それが面白いよね。レアな人がでたら人がバッて増えたりとか。
ユウ:出演者もみんな『うわっ!』って(集まっちゃって)。『これ絶対出る!!』みたいな。(笑)
ナルト:大解放GIGを最初やった時は、スタジオ2部屋使って交互に30分ずつ、転換時間に隣がやってるみたいな感じで、スタジオ2部屋を1日閉めて、みたいな感じだから、最初さすがに、入場料500円とか取ってたけど、それもなんか、めんどくさくなるっていうのか・・・受付に居とかないといけないじゃないですか。
で、入場料とっちゃうと、来る人もちょっと減っちゃうのもあるし、途中から、もう、入場もチャージフリーで、投げ銭にしようみたいな感じになって。
そしたらスタジオ代も稼げるかもしれないし稼げなくてもいいし、みたいな感じで、足しになるぐらいのお金にはなるでしょって思って。
それで、本当に全く稼げない時もあるんですけど。(笑)
マリ:『やべ!!』みたいな。(笑)
ナルト:でも、ほんとにスタジオ開けてるぐらいのお金になったなってことも全然あって。
で、ネオポゴ文化祭の時とかは、もちろんそれぐらいは稼げて・・・成り立つから、やっていけるんだよね。
マリ:みんなのおかげなんですけどね・・・。
ナルト:本当に、みんなのおかげ。
マリ:ギャラもない、PAもないって環境に、本当にもう自主性のみで参加していただいているので。
ユウ:実際、普段ライブイベントとかがある時は、大体PAでナルト君がついて、モニタースピーカーで音響の返しとかもある状態が普段のライブのやり方。
ナルト:そうそうそう、そうですね。
ユウ:だけど、その大解放GIGに関しては、もう普段のスタジオのシステムだから、自分たちで、全部その出演者がやらないといけない。
音量バランスとかも全部自分たちでやってて。
ナルト:これ(大解放GIG)に関しては、バンドの実力が試される機会。
本当に自分たちが出した音がそのままお客さんに伝わるんだって意識で演奏してるバンドは、もちろんライブハウスでやってもすごい良くなるだろうし、この大解放GIGでは、『このバンド凄っ!!もうPAいらんじゃん!』みたいな領域のバンドとかもやってくるし、バンドの個性みたいなのを、バンドだけでこう出して、それで完結していく。この感じも、なかなかあんまりないじゃないですか。
しかも、ネオポゴは、ライブスペースの他にもいろんな場所があるから、出店とか募ったりして。
バンドだけじゃなくて、トークとかでもいいし、ディスカッション的なことや展示とか。
ユウ:フリマみたいな、自分の家からいらないもの持ってきて売ったりとかね。
ナルト:必ずしも音楽的な表現だけじゃなくてもいいっていうので、本当に『大解放』として。
マリ:『やりたいことをやってみる!』みたいな、イベントですね。
ナルト:ネオポゴがそんなスペースとしてあることによって、また新しい面白いことができるんじゃないかって。
あと、自分たちもそれに乗っかって、例えばogobro(ナルトとヤマザキOKコンピュータのスカムカントリーパンクバンド)とかがそうなんですけど、大解放GIGがなかったらやってなかった。
ウッチー:ほぉー。
大解放GIGのコンセプトは、それぞれの個性とか積極性が、意図しない感じで混ざって同じ場所に現れるのが楽しい
ナルト:山ちゃんは沖縄に引っ越してきたんだけど、沖縄ではやってるバンドがなくて『大解放GIG、2人でなんかやる?』って初めて組んだバンドで。
『大解放GIG全部出よう!』みたいな。
一同:笑
ナルト:『大解放GIGの覇者になりたい!』みたいな感じでogobro組んで。
そっからずっと出たりしてるんですけど。そういう風なことが起こるのが楽しいっていう。
いっちょむ:うんうん。
ユウ:あと、枠が埋まらん時とかもあるから。そういう時に、俺とそのヤマちゃんのお悩み相談みたいな。(笑)
一同:あははは。(笑)
いっちょむ:誰か書き込んだ人が30分何もしない日とかあっても良さそう。
ナルト:あ、なんかそういう時もあります。
いっちょむ:とりあえずしない。何もしてない。いるだけでいい。(笑)
マリ:いっちょむの、何もしないタイム!
一同:あはははは。(笑)
いっちょむ:そうそうそう、地味にご歓談くださいみたいな感じ。
ウッチー:気がついたように音楽かけたり・・・
いっちょむ:『あ、何かしたでしょ!』って言われる。逆に。(笑)
ウッチー:何もしなくてもいい人だ。
ナルト:何するかわからない人が。
いっちょむ:怖い怖い。(笑)
マリ:ちょっと怖い!でもそういうこと。
ナルト:まぁ、大解放GIGのコンセプトは、やっぱそういう、それぞれの個性とか積極性が、意図しない感じで混ざって同じ場所に現れるのが楽しいっていう。
いっちょむ:やっぱジャンルとかもバラバラになる感じ。
マリ:すごいですよ。ほんとにバラバラ。はじめたての大学生のバンドも出れば・・・
ユウ:カラオケみたいなのもあるし。
ナルト:メジャーで音楽活動やってる人が出たりね。うん。
マリ:この前もね、DJのハイナさんが波の上フェス(那覇・波の上公園で開催される音楽フェス)に出演する台湾のバンド連れてきてくれたりとか。
ユウ:噂を聞きつけて、県外の人が『どうしてもコレに出たい!』みたいな感じで、大解放GIGに出てくれることもちょいちょいあります。
大解放GIGポスターをネオポゴに貼り出して、すぐにネットに載せたりとかは、あんまりしてないんですけど、ここにふらっと来た人が、『え?書き込んだら出れるの?』みたいな感じで、出店でもなんでも書いてくれたりとかっていう楽しさ。なんか面白いことが、またワクワク感が生まれるじゃない?
・・・常に貼ってたら本当はいいんですけど、俺たちがね・・・なかなか。
マリ:最近ね、なくなってる・・・
いっちょむ:あれ、手書きでいつも作ってるんですか?大解放GIGのポスター。
ユウ:そうです。スタッフの中で順番に、『次誰やる?』って。
ナルト:あの枠組み書くやつ。
マリ:みんなめんどくさがって、なかなかやってくれないの。
ナルト:なんかね、あれをなんか手書きにしてる謎のこだわりみたいなのがあって、データで大解放GIGの枠作って、毎回印刷して貼ったら、それでもできるんですけど、なんか毎回裏紙とかに書いて作ってくぐらいの適当さって言ったらおかしいけど、それがちょうど楽しいというか。
マリ:スカムな感じで。
ウッチー:でもわざわざバンドロゴっぽく書いてくれたりとか。
いっちょむ:可愛いんですよ。いつも見るの好きで。
マリ:えへへ、嬉しい。いっぱいあるから見てほしい。並べて写真撮ってほしい!
いっちょむ:大解放GIGポスター展とかやってほしいですね。
マリ:去年の正月にポスター並べて、『誰が出たでしょう?』みたいなのやって。
ナルト:大解放GIGに1番出た人に、スタジオの無料利用券を10時間分とか。
ウッチー:10時間分!すごい!
ナルト:しかも、適当に思いついて数えたらHELL型が1位。
意味ないことになる。
一同:あはははは。(爆笑)
マリ:2位、3位。誰が入ってたっけ?ケンゴリアンズ入ってた?
ナルト:いや、結局2位はogobroで、自分にあげても何の意味もないから、じゃ3位にあげますってなったら、3位が同着で5、6個あって・・・
ユウ:しかも俺とヤマちゃんのお悩み相談室も入ってた確か。(笑)
ナルト:そんなだったから、スタッフじゃないバンドにあげますって言ったら、最後が5バンドぐらいあってね。それぞれに2、3時間ずつ分配して。
大解放GIGは、自分たちが楽しんでるイベントだから、必然的に1番出てる。
いっちょむ:やってくれてる主催の人たちが楽しんでくれてないと進まないイベントだから、すごくいい。
マリ:めっちゃ楽しんでます。大解放GIGは。
ナルト:大解放GIGの、俺の思ってるいいところが、イベントをライブハウスとかでやる時に、何回もライブやってると集客することがすごい大変になることは多分みんな思ったことがあるだろうけど、集客がうまくいかなくて、主催者とか誘ってくれた人にちょっと申し訳ないなみたいな気持ちになることもあるじゃないですか?
で、例えばメンバーに、ちょっと誰か誘えたら誘ってほしいみたいなこと言うのも、音楽やりたいだけの、ライブやりたいだけのメンバーもいるだろうから、なんかそれも申し訳ないしなって思った時に、大解放GIGはチャージフリーでってなったら、すっごい誘いやすいし、なんなら人来なくても・・・出る人だけで集まっても、それでも面白いし、みたいなところで。
なんかすごいストレスフリーっていうか、別にブッキングしてる人もいないし、お店も適当にやってるし、やってる人も自由意志でやってるから。
ま、そんなんだけで、世の中のイベントは確実に成り立たないけど、そういうイベントが1個あるのは、ちょっと楽しいかな。
『想像したことを実現できる場所』みたいなのの最たるものだと思ってます。大解放GIGは。
ユウ:ほんとは那覇とかでもやってほしいよ。
ウッチー:いや、俺は本当は理想はそれなんだよねー。
マリ:やりましょうよ!
ウッチー:うん。あ、でも、普段ABDに出入りしてくれるバンドがいない。
マリ:えっ?そうなんですか?!
ウッチー:ほら、みんな酒飲む金ないからさ。
ユウ:あははははっ!
ウッチー:イベントの時しかバンドマン出入りしない。
ユウ:そっかぁー!
マリ:意外とそうなんだー。めっちゃ入り浸ってんのかと思ってたのに。
ウッチー:普段はだから、お酒を飲む人がちょいちょいくるくらいで。
ユウ:なるほどね。そっかぁ。
ウッチー:イベントの時はほら、音楽関係の人たくさん来てくれるんだけど。
マリ:でも、そういう時に張り出しといたら・・・
ウッチー:本当はねー。
ナルト:あれだよね。だからスタジオっていう強みと、あと、ここの場所はいろんな人が集まるし。
ウッチー:練習で出入りしてる。
マリ:そうなんですよね。それはでかいね。
ウッチー:ABDなんかは、スタジオとしては昼間音出せないこと多いんでね。だからそれはやっぱり仕方がなく、ブッキングしていくしかないという・・・。
久米騒動(ABDとThe Hologram Cityで不定期開催しているライブサーキット)なんかホントはそんな風にしたいよ。
マリ:うわー、めっちゃおもろそう!
ウッチー:ホントはフリーでやりたいし、結局チャージとってもチャージ収入は演者に全部分配なんで。ABDもTHCもドリンク代しかとってないから。
だからもしそういう風に、フリーでいいんじゃないですかっつって出演してくれるバンドが自主的に集まってくれたら、それ理想だよね。
ユウ:うんうん。
マリ:意外とみんなそんなもんな気がするけどね。ギャラが欲しいとかって言うよりは。
ウッチー:それよりは、いいイベント楽しみたくて出演してくれる人の方が多い。
わかんない。どっかのタイミングで久米騒動はフリーイベントにするかもしれないし。
いっちょむ:(久米騒動は)ジャンルもごちゃ混ぜにするのが理想って話をずっとしていて。
ウッチー:徐々に、ごちゃ混ざってきてて。2月4月はすごいっすよ。
ナルト:大解放GIGは、ライブの時間枠のところは大きいですけど、時間に縛られない出店みたいなところで、いろんな可能性をそこに置いておきたくて、だから、なんでもみんなにやってほしいっていうのがあるんで、
マリ:気軽に始めてほしいし、
ナルト:何かを売ってみたいとかでもいい。
マリ:最近ではね、AKKANBABYSの藤沢くん(ドラマー:通称フッさん)が麻婆豆腐屋デビューしたのとかアツかったよね。
いっちょむ:麻婆豆腐こないだ(ネオポゴ文化祭で)売ってた!
ユウ:『最近麻婆豆腐作りにはまってるんすよねー。』って、それで。(笑)
いっちょむ:美味しかったんですよ。この間食べて。すごく美味しくて!
ウッチー:(麻婆豆腐屋は)気づかなかった。フッさんカウンターの中にいるなーって思ってたけど。
ユウ:あははは。
マリ:めっちゃ働いてましたよ。
ウッチー:だからフッさん今日これバイトなのかなー?って。
ユウ:あははは。いや、出店!
マリ:出店デビューでしたね。(笑)
・・・みたいなことが時々起きるんですよ。その絵を描くのが好きだから、物販でグッズとか作ってみようかなとか。
ナルト:うん、この、物販とかを、うん、作って、売ってみたい、
マリ:なんか、始まるきっかけになればいいなってのは、すごく思う。
ナルト:もしかしたら、来年、藤沢くんが飲食店開くかもしれません!みたいなね。
一同:あっはっはっは。
ナルト:やってみたいことを、めっちゃ気軽にできる場所っていうかね。
いっちょむ:チャレンジの第1歩に、すごいふさわしい。
マリ:そうそう。さっき話したネオポゴのコンセプトの、『想像したことを実現できる場所』みたいなのの最たるものだと思ってます。大解放GIGは。
ナルト:めっちゃなんかハードル下げまくりたい。
マリ:下げまくりたいね。
ウッチー:音楽だけじゃないってことだよね。
ナルト:音楽だけじゃない、全く。
マリ:やってみたいことの実験の場所みたいな。
ナルト:たまたまスタジオがあるから音楽が多くなってるけど、そこだけではないって感じです。
ただ、出演募集ポスターの貼り出しだけ、わりかし不定期になってるから。
ユウ:そうですね。なんか定期的にやってるわけじゃないから。次はいつになるかなぁ・・・。
ナルト:タイミングで。見つけたら是非参加してほしい。
ユウ:遊びに行くのも面白いですね。お客さんとして何か誰かがやる必要はない。
一同:うんうんうん。
友達みんなでやってる『めっちゃちっちゃいイオン』みたいなネオポゴタウン
いっちょむ:では、大解放GIGをはじめとして、いろいろなことを展開しているネオポゴタウンですけれど、どういうお店があるか伺っても良いですか?
ユウ:ネオポゴタウンっていうのは、友達みんなでやってる『めっちゃちっちゃいイオン』みたいな感じで思ってくれたら良いと思います。
一同:あはは。
マリ:中に入ってるブースみたいな感じで紹介していこうかな。
こっからGIG騒音舎。音楽スタジオ。
ユウ:ここのカウンタースペースが食堂のバンクシア。ご飯出したり、BARだったり。
ユウ:あとはタトゥースタジオ。アルケミータトゥていって、ここは予約制。
マリ:RAGSってバンドのボーカルのコッペさんがオーナー。
マリ:奥で出してるのが、私がやってる古着とか雑貨とか。あと音源とか取り扱ってるmzizmっていうお店です。
ユウ:あとは俺が。こっちでもやってるのかやってないのかわからんみたいな感じになってるけど。(笑)
こんな状態でただの(アルカシルカの)物販。
いっちょむ:物販コーナーでも多分なんかこういう普段から物販買えるってなかなかないからいいと思う。
ユウ:一応、缶バッジとか(DIYで)作れるから、沖縄のバンドはHARAHELLSと生ずくらいしかなかなか作りにこないけど。(笑)
マリ:『みんな作りに来てっ!』てね。
いっちょむ:『みんな作りに来てっ!』って書いときます。
ユウ:すごく安く作れるから。俺が缶バッジの作り方を教えて、作るのは自分たちみたいな感じで。
ウッチー:ああ、缶バッジマシーンだったんだ!
ユウ:そう、そうです。
ウッチー:言われてやっとわかった。
ユウ:だから、自分たちで作る分、かなり価格も安く抑えてるから、どっか業者に注文するよりは多分、日本一安いと思う。
今、さらに値下げしたから。
いっちょむ:もしかしてこの間買ったArcher Archerの缶バッチ?
マリ:そうです。これもこれで作ります。
いっちょむ:ここで生まれましたみたいな。
マリ:そう、ここで生まれまくってます。
Tシャツとかもね。なんか最近お客さんのは受けてないけど、自分たちはここで刷ってるし。
ユウ:そうだね。
ナルト:スタジオとタトゥーは予約制で、ネオポゴタウンがオープンしている時間は、金土日月のお昼13時から大体20時。
ネオポゴタウンだけではなくて、この一帯の自由度を広げていきたい
いっちょむ:オルタナティブスペースとしてここをやってるわけですけど、今後どうなっていくと思いますか?
ユウ:基本的に、現状としては、本当に何もしなくてもいい場所でありたい。
超気軽に来て、本当にどっかで買ってきた弁当を屋根のあるところ食べたいぐらいの感じで来てもいいし、昼寝でもいいし。
お金を使う必要はない。
お店とか行ったら、どうにかお金落とさなきゃとかって思うこともあるかもしれないけど、本当に、めちゃくちゃ気軽に、来てもいい場所としてやってるし。そういう人がいると、俺たちは嬉しい気持ちになるから、本当に気遣いなく来てほしい。
で、これからについては、やっぱりポゴタウンって名前の通り、自分たちが過ごしやすい街を作りたいなっておもうから。
いっちょむ:うん。
ユウ:その、なんていうのかな・・・ここだけじゃなくて、どんどん周りにも友達のお店増えていったりとか、コザの街が面白くなってってるとかっていうのもあるから、他のスペースの人たちと、お互い情報共有したりして、ネオポゴタウンだけではなくて、この一帯(の自由度を)広げていきたい。
いっちょむ:どんどんね、いろんなところが、オルタナティブスペースになってほしいです。
ナルト:県外や県内で色々なところ行った時に、そういったスペースがないと人が集まれる場所がなくて、コミュニティみたいなものが発展するところがなくなっていく悲しさがあるじゃないですか。
いろんなところで、残念ながら無くなってしまった場所・・・それがなくなったことによって、そこにあった面白いカルチャーがなくなっちゃうみたいなのがある。
そこに何か(ネオポゴみたいな場所)があったら、そこがなんか面白くなっていくみたいなのがあって、俺たちは、このコザ=沖縄市の中央を、なんとか粘ってやっていくことによって、どんどん面白くなっていくんじゃないかっていう期待感を抱いてるというか。
『そのために店を構えていたい!』みたいな。
イベントで知り合った人とかが、例えば数年後とかにでも、たまたま沖縄にふらっと来てみたら、『あ、まだあった!』みたいな感じで楽しめる場所になるなって思って。
例えば、友達が県外から引っ越してきたいってなった時に、この辺引っ越してきてよ。みたいな感じになったら、また面白くなるじゃないですか。
っていう・・・面白くなっていく気がする。ネオポゴを続けていたら。
いっちょむ:いろんな意味ですごい愛に溢れてて、この発想が・・・愛したいじゃなくても、愛されたいみたいなのもあってって勝手に思ってますけど、すごくいいなって思います。
ナルト:なんかね、ネオポゴタウンは、いろんな人にすごい愛されてるなって思うことよくあって。ありがたいです。
いっちょむ:いや、でもその分、愛をずっと返し続けてる場所だと思います。オルタナティブスペースっていう場所が。
ウッチー:今後もずっと、色々期待していきたいと思います。
ユウ:ありがとうございます。
ウッチー:すでに充分楽しい時間をプレゼントしてくれているけど。(笑)
いっちょむ:そう、今でもすごいされてる!
だから、もうこれ以上何をしたら?ってなんですけど、本当になんか、『何もしなくても・何をしても楽しい!』そういう場所かなって思います。
ナルト:とにかく『ネオポゴに来たら楽しい!』ってのは俺たちの理想です。
マリ:ね。なんもなくても遊びに来てください。
ナルト:空いてる時間がちょっとね。
マリ:まあ、少なめだけど。
ナルト:昔ずっと開けてたんですよ。お昼13時から夜24時までほぼ毎日開けてたけど、さすがに自分たちの生活成り立たなくなるんで、今は週末に絞って、金土日月とかでやてるんだけど。
でもスタジオとかは平日の夜開いてるから。実は、来てみたら開いててみたいなこともあります。
マリ:来たら、なんか誰か遊んでたりするんで。いない時もあるけど。
ーーと、この後も話は尽きないのですが、3ヶ月に渡って特集させていただいたNEO POGO TOWNインタビュー、ここらへんでお開きにしたいと思います。
本当にさまざまな活動を止まることなく続けてゆくネオポゴクルーのみなさん、心から応援してます!
これからも楽しい時間をどんどん生み出していってくださいね!
そして、、、
2024年3月23日(土)は凄いイベントが!!!
3月23(土)沖縄市コザの中心地「ゲート通り」にて車両を通行止めにして行うステージレスの路上PUNK Festival “AFTER LAND”を開催します。入場料は無料。昼から夜まで県内外、そして台湾から数多くのパンクバンドが集結!ぜひ目撃を!
AFTERLAND特設サイトでイベント詳細がチェックできます!
https://diypunk.jimdofree.com/
リアルタイムの発信はSNSで行っています。
Twitter(X)
https://twitter.com/afterland_fes
Instagram
https://www.instagram.com/afterland_fes
NEO POGO TOWN
[ 営業時間 ] 月/金/土/日/祝 13:00 – 20:00
※スタジオは予約制
[お問い合わせ]
https://neopogotown.com/contact/
Column
コラム『Hoseya Barrazaのwoho woho dream diary Vol.4〜ユニコーンでいくの巻〜』
コラム:Hoseya Barraza
那覇市久米のThe Hologram Cityオーナーにして、THCBOYSボーカル、WOHO代表といくつもの顔を持つ魔窟の民。
心のアイドルはチェッカーズ!サードアイを持つ。
おはこんばんちは!
寒いんだか暑いんだかよくわからん季節、2月が終わって3月!もう50周もしてるはずなのにぜんぜん、どんな感じの特徴があったか思い出せません…
ʅ(◞‿◟)ʃ久米、ホログラムシティーのホセヤバラーザです。
私がユニコーン好きなのは周知の事実なんですが、この度やっと念願のユニコーン・イベントを開催することができたので、そのご報告と感想などを…。
たぶん最初にユニコーンを初めて見て衝撃を受けたのは、TV番組『夜のヒットスタジオ』で『大迷惑』の演奏を見たとき。
驚きましたよね。それまでも歌謡曲が基本好きで、普段TVの歌番組は見ていましたし、チェッカーズが好きでバンドにも興味持ってて、ただ、チェッカーズ以外のロックバンドはなんかシリアス過ぎる気がして、かっこいいとは思ってたんですけど、ハマることはなかった1989年の中学3年生の頃でした。
ユニコーン 3枚目のアルバム『服部』のプロモーションで番組出演してた時ですが、めっちゃポップでキャッチー、ふざけてる感を前面に出してるのに、コミックバンドの様なコンセプト臭は漂わさず、ちゃんとロックしててパンキッシュなサウンドに一発でハメられてしまいました。
衣装や髪型もめっちゃキマっていてビジュアル的にも最高!後に生まれて初めて行く美容室で、音楽雑誌『パチパチ』を持ち込み、タミオと同じ髪型にしてもらったことは本当に良き思い出(デザインパーマ&脱色)。
当時のユニコーン は阿部B(現在のABEDON氏)が正式加入し、ユニコーン の音楽性が大幅に変化した時期、奇しくも出演した夜ヒットも翌年には番組終了を迎え、数々の歌番組がTVから消えていき、世のサウンドコンテンツもレコードからCDに変わっていく…、そんな激動の時代であったと思われます。
そんな中オイラも翌年に リリースされた『ケダモノの嵐』からユニコーン に激ハマりしていくわけです。
自分記憶が正しければ、『服部』のブレイクの後、ユニコーン は、たぶん忙しすぎたのでしょう。
休息と新しい刺激を求めてか、奥田民生氏はバリ島へ旅行へ出かけます。(大袈裟に言いましたが雑誌の取材も兼ねてるはず)ナニがあったかは情報が無さすぎて妄想の域を越えることはできませんが、バリフレッシュを経て日本へ帰ってきた彼は、私が思うに、まるで別人の様に変貌していました。
パンキッシュの象徴であるツンツンと立ててたパイナップルヘアーはなりを潜め、ただただ伸ばしっぱなしの天然パーマ丸出しの長髪だし、今までモッズスーツや細身のブラックジーンズでブリティッシュロックテイストに決まってた服装も、Tシャツにショートパンツで超ラフなスタイル。
これは!?これこそは!?みんなが見てないところでバリの洗礼をバリバリに受けてきた感満載ヤーマン!と、、勝手に思いましたよね笑。
そしていよいよその後リリースされた『ケダモノの嵐』ではたくさんのジャンルの間をすり抜ける振り幅と、超リラックスムード!なのに神技プレイの連続!なんなんだよユニコーン
( *`ω´)!と感じずにはいられない仕上がりでコテンパンにやられました。
ユーモア満載でありながら自然体でいて、かっこよく、先ほども言いましたが、恐ろしいまでの音楽の振り幅でありながら、しっかりR&Rしてるあたり、今も続くユニコーン の揺るぎないお家芸ではないでしょうか?
メンバー全員がリードボーカル取れるところもビートルズっぽくて素敵ですよね〜^ ^
そこから事件が起きたのは忘れものしない3年後1993年8月!アルバム『スプリングマン』発表後の沖縄でのコンサート。
前作品『ヒゲとボイン』で絶頂期を迎えた感は、もう我々コアなファンはすでに不安要素として感じ取り始めていました。
それを言えるのも、当時『パチパチ』をはじめとした音楽雑誌のユニコーン担当の記者さん達のユニコーン愛が強すぎるせいか、今で言うコンプライアンスや忖度を殆ど感じられない生々しい記事が多かったんです。その記事の中で、忙しすぎたり、音楽性の不一致やメンバー同士が不信感を持っている様子などがページを通して我々に届いてくるようになってました。
これはもしかしたら近々…、いや、そんなことは考えたくない…、なんてことを考えながらコンサートへ出かけて行ったのを覚えています。
もちろん会場はたくさんのファンで賑わっていましたが、その日は台風の影響で美術セットが届かず、蓋を開けてみると、あまりにも質素! 本当に何もない真っ暗なステージにパイプで段差を作ってメンバーの配置を立体的にした簡単な作り。
照明もほぼ会館備付の設備で演出していたのではないでしょうか。いざライブが始まっても、もちろんABEさんのコーナーやタミオさんの屈託のないMCに楽しさやユーモアを感じましたが、やはり全体的に暗い。暗いというか痛々しい雰囲気が漂っているのが手に取れるように感じてしまうんですね。
そもそも引っ提げてきたアルバム『スプリングマン』が今までのユニコーン では考えられない暗さと悲壮感が漂うアルバムでして…、でも俺バカだから、逆にみんながカッコよく見えました。
本当痺れた〜‼ こんな暗くて痛いユニコーンが今でも1番好き!!!笑
その日の模様はWOWOWの収録もありましたので、映像化されております。機会がありましたら是非ご覧になってください。
ちなみに沖縄二日目のライブは、ちゃんとセットが届いて、楽しく明るい雰囲気で千秋楽を迎えたそうです(俺は見てない)。
よかったよかった。
ユニコーンと言えば!ご存知の方も多いと思いますが、那覇国際通りにある老舗クラブ『熱血社交場』で20年以上開催されている、これまた老舗J-POP PARTY『アラケモ』は先に話ししたユニコーンのアルバム『ケダモノの嵐』を引っ提げて回ったツアー『嵐のケダモノ』より名前を頂いたそうです(しかも公式認定!)。
その、アラケモクルーのエースである『taka’SHIT』。そしてまた、最近は『クーロンドラギャレット』や『TAKUMAXXX』に楽曲提供しているデジタルハードコアノイズの重鎮『死愚魔くん』とユニコーン狂いの俺が、そのユニコーンラストライブを偶然にも同じ日、同じ会場で体験していたことを後に知ることになるのです!
誰に話してもなかなか信じてもらえないユニコーンのあの暗い感じのステージを共有できてたなんて、なんて奇跡‼ これは、我々でユニコーンイベントやるしかないよねって日々よく話し合ってました。
てことで、本年2/17(土)にやってしまいました!ユニコーン✖️フジファブリックパーティー
『ケダモノハカランダ』!!!
内容は、ユニコーンの曲を俺、ユニコーンと親交の深いバンド、フジファブリックの曲をtaka’SHITがかけるB2B方式。これまたtaka’SHITのフジファブリック愛が強すぎて、超マニアックでかっこ良いの♡
途中、死愚魔くんがユニコーンをチョップしまくったサウンドでマシンライブする!さらに途中、ユニコーンミニクイズなんか用意してて(かなり死愚魔くんの個人的な問題w)おもしろおかしく、かっこよく進行してゆき、自分もユニコーンの曲を3曲弾き語りました。
『ハヴァナイスデー』、『甘い乳房』と従来のファンからはあまり求められてない感満載の選曲と、人気曲、『すばらしい日々』の俺なりアンサーソングバージョンを披露。
正直、集客は薄かったけど、そんなことはどーでも良くなるくらいその場に居た人達と爆笑爆笑の連続で楽しかった〜^ ^
けっきょく本編終了後にも死愚魔くんとユニコーンカラオケトラックに謎のフリースタイルを載せてまくってくセッション大会で朝の6時頃までフィーバーしました。
力尽きました。
またこの3人でおもしろパーティー展開できたらと思っていますので、絶対今度はみんな遊びに来てよな!
と、取り留めもない感じで話しを進めてしまいましたが、私のユニコーンへの愛、そして30年前の解散前の悲痛さを感じるライブ感、しかしそのライブが縁で友達と楽しいパーティーができたことを皆様へ伝えられて勝手にスッキリしました。
ありがとうございます!!!
今はユニコーンも復活して、アルバムもガンガン出すし、ライブツアーもやりまくってるので、安心安心^ ^。
良い世の中になりましたね〜。
これからも世界を盛り上げてゆくのは良い音楽と楽しいパーティーが1番だと思っていますので、皆様と共に楽しんでいきたいと思ってるしだいです。よろしくお願いしま〜す★
Hoseya Barrazaのミュージックバー『ホログラムシティ通称:THC』では、コラムの語り口そのものの生ホセヤさんと楽しく夜通しお話しできますよー♪
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